Compute Stickは、第1世代、第2世代とも、少なくともひと目見た限りでは、スマートなミニマリストデザインだ。もちろん、実際に設置して動かすとなると、HDMIポートにつなぐだけ、というわけにはいかず、もう少し手間がかかる。
まず、電源が必要になるので、Micro-USB充電ケーブルと電源ユニットが付属する。ケーブルはやや長くなって約3フィート(約1m)となったが、本体からもう1本ケーブルがぶら下がるという点は変わらない。将来的には、HDMIの仕様が新しくなって、Compute Stick本体の動作に必要な給電までまかなえるようになるかもしれないが、今はまだそこまで望めない。また、ポートまわりのスペースが狭いことも多いので、テレビやモニターのHDMIポートに、直接Compute Stickを差し込めない可能性も高い。幸い、短いHDMI延長ケーブルも付属している。
キーボードやマウスをつなぎたければ、選択肢はいくつかある。USBポートが2基になったため有線接続もできるし、USBドングル付きの無線タイプも使用できる。最もシームレスに使えるのは、本体に余計なものをつながなくて済むBluetooth接続タイプだろう。Bluetoothタイプ以外では、やはり本体に追加のケーブルやドングルを接続することになり、電源ケーブルやHDMI延長ケーブルと合わせると、少し扱いにくくなるかもしれない。
Intelは「iOS」と「Android」向けに「Intel Remote Keyboard」というアプリも提供している。スマートフォンやタブレットをオンスクリーンキーボードやタッチパッドとして使えるようにするアプリだ。短時間だけCompute Stickを使いたいときには役に立つ。あるいは、マウスはナビゲーション用としてつないでおき、スマートフォン上のリモートキーボードはときどきパスワードやURLを入力するのに使う、といった利用方法もある。
ビデオ | HDMI |
---|---|
オーディオ | なし |
データ | USB 3.0(1基)、USB 2.0(1基)microSDカードリーダー |
ネットワーク | 802.11ac Wi-Fi、Bluetooth |
光学ドライブ | なし |
2015年に登場した第1世代のCompute Stickは、悪くないパフォーマンスだった。一般的なウェブ閲覧やメディア再生は良好だったが、ときどき動作がもたつくことがあった。2016年モデルの新しくなったCPU(開発コード名で言うと「Bay Trail」からCherry Trailに変わった)は、米CNETの一部のベンチマークテストで、旧モデルと同等か、ごくわずか低いパフォーマンスだったものの、よほどのことがない限り、その差に気付くことはないだろう。両モデルとも、同じくマイクロPCの「Kangaroo Mobile Desktop Computer」や、Lenovoの200ドルのエントリレベルノートPC「100S」と遜色のないスコアを記録し、データ上で明らかな差はつかなかった。
それでも、このようなローエンドデバイスでは、ほんのわずかな差が重要になる。そのおかげで、2016年モデルはWindows 10をインストールした状態で出荷できたが、2015年モデルは「Windows 8」だった。Windows 10の方がローエンドのコンピュータ向けにうまく最適化されており、単純に言って使うときのストレスも少ない。
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