IBMは米国時間1月19日、予想をわずかに上回る第4四半期決算(12月31日締め)を報告し、苦難の2015年を締めくくった。
売上高は前年同期比9%減の221億ドル、利益は45億ドル(1株あたり4.59ドル)となった。非GAAPベースの利益は1株あたり4.84ドルだった。
ウォール街の予想では、第4四半期の売上高が220億4000万ドル、1株あたりの利益が4.81ドルとなっていた。
2015年通期の売上高は817億ドル、利益が131億ドル(1株あたり13.60ドル)だった。
IBMが乗り切ろうと苦労しているさまざまな問題の中には、米ドル高も含まれる。米ドル高は、国際部門を擁する企業の利益を悪化させている。さらに、IBMはクラウドに移行するさなかで、ハードウェア、ソフトウェア、サービスの売上減速に直面している。
IBMはクラウドとアナリティクスで勢いを見せているが、他の分野の減少を埋め合わせるほど成長が力強いわけではない。同社によると、クラウドの年間売上総額は102億ドルだったが、サービスとしてのクラウドの売上高は45億ドルだったという。IBMは、サービスとして提供するクラウドのランレートが53億ドルになると述べた。アナリティクスの売上高は前年比で7%増加した。
IBMの最高経営責任者(CEO)を務めるGinni Rometty氏は、売上高の35%をクラウド、アナリティクス、モバイル、ソーシャル、セキュリティから上げていると述べた。
アナリストらは、決算発表の前からIBMの第4四半期に大きな期待をかけていたわけではない。Credit SuisseのアナリストであるKulbinder Garcha氏は次のように述べた。「われわれは、ここから先、数年がかりで痛みを伴う経営再建が行われると予測しているが、これは長引く業績不振につながる。(中略)われわれは、IBMの事業(ハードウェア、OS、サービス)の大部分が、事業の40%超を占めるクラウド部門の影響を受けつつあると確信している」
IBMのテクノロジサービスの売上高は前年比で7%減少し、ビジネスサービスは10%減少した。ソフトウェアの売上高は11%減、ハードウェアは1%減だった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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