Appleは、「iPhone」のメンテナンス処理をユーザーに気付かせず自動実行する技術を考案した。同社がこの技術を米国特許商標庁(USPTO)に出願したところ、米国時間1月7日に「AUTOMATED MAINTENANCE OF AN ELECTRONIC DEVICE」(公開特許番号「US 2016/0004619 A1」)として公開された。出願日は2014年7月3日。
この特許は、モバイルデバイスのメンテナンスや修理、再キャリブレーションといった処理を、ユーザーが使っていないときなどに自動的に実行する技術を説明したもの。iPhoneなどのスマートフォンに限定しておらず、クレーム(請求項)では単に「portable electronic device」としている。
メンテナンスなどの具体的内容は当然クレームで定義されていないが、実施例を読む限り、ファームウェアやアプリのアップデートよりもハードウェア関連の問題解決を意図していた。
同特許のポイントは、ユーザーが処理に気付かないタイミングを各種センサで検出し、必要なメンテナンスを実行すること。例えば、デバイスが置かれたままになり、ユーザーが寝ているらしい状況と判断すると、画面表示用LEDに異常がないかどうかの検査、画面の色補正など、時間がかかったりユーザーのデバイス利用に支障があったりする処理を実行する。
また、特殊な音を鳴らしてスピーカ部分に入った水を飛ばす処理をするのは、マイクで周囲の音を検知し、騒がしいバーやライブ会場など騒音で処理音に気付かれない状況になることを待つ、という実施例も掲載されていた。
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