Appleは2016年1~3月期に最新「iPhone」の生産台数を約30%減らす見通しだと、Nikkei Asian Reviewが1月6日に報じた。
AppleにiPhoneの部品を供給するサプライヤー各社が注文数の減少を報告したことを受けて、複数の投資会社は、iPhoneの生産台数が減るとの結論を下した。
2015年9月に発売された「iPhone 6s」 と「iPhone 6s Plus」の売れ行きは、2014年の「iPhone 6」と「iPhone 6 Plus」には及ばないとNikkei Asian Reviewは報じている。その原因は、2014年のiPhone 6および6 Plusモデルと比較して、最新モデルでは真に刺激的な新要素が追加されなかったことかもしれないし、2014年モデルが記録的な売れ行きを示したため、消費者がアップグレードする時期に至っていないことかもしれない。
一方、投資会社のMorgan Stanleyは、為替の変動によって米国外の市場で価格が上がったことが2015年末の販売台数減少の原因だとしている。
これにより、米国や欧州、アジアを含む世界中で、売れ残ったiPhoneの在庫が過剰になっているとNikkei Asian Reviewは伝えている。減産すれば、売れ残ったiPhone 6sと6s Plusの在庫を一掃できる予定で、生産台数は4~6月期に通常の水準に戻る見通しだという。
Nikkei Asian Reviewの記事は全体像を伝えていないと主張するアナリストもいる。PiperJaffrayのアナリストであるGene Munster氏は、多くの場合、生産台数と最終的な販売台数の間に関連性はほとんどないと、AppleInsiderにコメントしている。Munster氏は、iPhoneの販売台数を正確に把握したければAppleのデータを直接確認するのが一番だと述べ、Appleの最高経営責任者(CEO)Tim Cook氏の最新に見通しではiPhoneの販売台数は前年比で増加する見込みだとした。
2016年後半には、Appleは「iPhone 7」を発売して、販売台数を大幅に伸ばすというのが大方の予想だ。
Brean Capitalのコンピュータハードウェアアナリスト、Ananda Baruah氏の予想によると、2016年のAppleのiPhone販売台数は、前年比で最大10%増加する可能性があるという。Bloombergが引用したMorgan Stanleyの2015年12月のレポートによれば、iPhoneの需要は中国で特に好調で、現在も拡大しているという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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