カシオは1月6日、Android Wear搭載のスマートウォッチとしてSmart Outdoor Watch「WSD-F10」を発表した。3月下旬に発売する。メーカー希望小売価格は7万円(税別)。対応スマートフォンは、Android 4.3以上、iOS 8.2以上。
名前のとおり、アウトドアシーンに向けた製品で、主にトレッキング、サイクリング、フィッシングに役立つ機能を特徴とする。5気圧防水に加え、センサは方位(磁気)、加速度、ジャイロ、圧力(気圧・高度)を搭載。さらに米国国防総省の軍用規格(MIL-STD-810G)に対応するなど耐環境性能にも優れている。
ディスプレイは1.32インチ(320×300ピクセル)。カラーTFT液晶+モノクロ液晶を備える2層構造で、時刻をモノクロ液晶で常時表示し、必要な時だけカラーで表示する。
アプリを使わないときはスマートフォンとの通信を切る「タイムピースモード」により省電力を追求。電池寿命は通常使用で約1日以上、時計のみの表示であれば約1カ月以上としている。本体サイズは、高さ61.7mm×幅56.4mm×厚さ15.7mm。重さは約93gだ。カラーはグリーン、オレンジ、ブラック、レッドの4種類。
腕時計メーカーとしてのノウハウを投入したオリジナルの「ウォッチフェイス」を搭載し、気圧や高度などメーターの表示内容も変えられる。音声検索やGoogle Maps、天気情報などAndroid Wear標準アプリに対応するほか、登山地図の「YAMAP」、ナビアプリ「ViewRanger GPS」、ランニングアプリ「RunKeeper」など、人気のアウトドア向けアプリとも連携できる。
2015年12月に発売したばかりの防水・耐衝撃性能を備えたデジタルカメラ「Outdoor Recorder EX-FR100」とも連携ができ、コントローラとしても利用可能だ。
カシオは、今回のSmart Outdoor Watchについて「腕時計とエレクトロニクスを知っているからこそできる商品」と自信を見せる。
今のスマートウォッチの課題について(1)用途・シーンが不明確、(2)時計としての実用レベルに達していない──の2点があると指摘する。
多くの人が四六時中“ながらスマホ”をする中、電話の着信やメールの通知をスマートウォッチで受ける価値はあるのか。フィットネスで使うなら、24時間身に着けられるアクティビティトラッカーで十分なのではないか。
また、電池寿命や視認性について、「ふだん表示が真っ暗なものは、時計としてはありえないという考え方でいる。腕時計はさっと確認でき、“チラ見”で見られる文化を育んできた中で、なにか操作しないと時刻を見られないのは使い勝手を損ねており、それは時計として実用レベルではない」と考えを述べた。
それらの課題に対するカシオの答えがSmart Outdoor Watchだ。こだわったのは、「目的を明確化して、本当に使える商品にすること。いろいろな機能を持っていても、いざ使おうとするとどういうところで使うか悩んでしまう。用途を特化することで、価値を明確にした」と説明した。
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