Appleは2015年、さまざまな新しいガジェットやサービスを消費者向けに発表した。2016年は、同社が目指している取り組みにさらに磨きをかけることが主眼になるだろう。
Appleが目指しているのは、出先であれば「iPhone 6s」や「Apple Watch」、オフィスであれば「iPad Pro」や「MacBook」、リビングルームであれば「Apple TV」というように、ユーザーの生活のあらゆる側面に関与することである。これらの端末間の連携はますます強化されており、ユーザーをAppleの世界に囲い込むことを狙っている。
2016年に発表される新製品の数は、2015年より大幅に少なくなることが予想される。その代わりに、Appleは細かい改善によって、既存のラインアップを強化する可能性が高い。もちろん、「iPhone」は例外である。Appleが10年近く前から続けているパターンを踏襲すれば、2016年には、iPhoneに大規模な刷新が施されるはずだ。
以下では、2016年に予想されるいくつかの変化を紹介する。
2015年9月にiPhone 6sと「iPhone 6s Plus」が登場し、われわれは、iPhoneの内部に小規模な変更を施した「s」モデルが1年おきに発売されるサイクルを目の当たりにした。つまり、2016年には、再設計されたiPhoneが登場するはずだ。
最も要望が多いのは相変わらずバッテリ持続時間の延長で、これは「iPhone 7」という名称になると思われる端末で実現するかもしれない。iPhone 6sのバッテリ持続時間はiPhone 6からそれほど改善されていなかったが、Appleの新しい「Smart Battery Case」は、かさばりつつもその問題を改善する。
iPhone 7では、ホームボタンが廃止される可能性もある。これが本当なら、Appleはより小さな筐体に、より大型のディスプレイを搭載することができる。
新型iPhoneはさらに薄型化、軽量化されるはずだ。電源コードとヘッドホンジャックのユニバーサルポートとして機能する「Lightning」コネクタが搭載されるとのうわさもある。また、サムスンの「Galaxy S5」などのライバル機種では以前から備わっていた防水性を備える可能性もある。
報道によると、4.7インチのiPhone 6sと5.5インチのiPhone 6s Plusに反発したユーザーのために、再設計された4インチのiPhoneが登場する可能性もあるという。
Piper JaffrayのアナリストであるGene Munster氏は、「小型のiPhoneが古くなった『iPhone 5s』に取って代わるのは理にかなっているし、iPhoneラインアップがすっきりする」と述べた。
問題は、小型のiPhoneを欲しがる人が今どれだけいるのか、ということだ。大型のモデルは記録的な販売台数を達成している。
Apple初のウェアラブル製品「Apple Watch」は2015年4月に発売された。価格は349ドル~1万7000ドルまで、さまざまだった。同社はApple Watchの販売台数を明かしていないが、市場調査会社のIDCは、Fitbitに次ぐ2位と評価している。
多くの人が様子見していることや、単純にスマートウォッチを知らないことを考えると、当然の結果だろう。現在のところ、Appleはことわざで言うところの井の中の蛙だ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」