「失敗を克服する特効薬」とは?--女性経営者たちが語る前へと進むための心得 - (page 2)

失敗を糧にできるかどうか

カラーズ代表取締役社長の経沢香保子氏
カラーズ代表取締役社長の経沢香保子氏

 人や組織に関わる失敗を経験してきた3人。そうした失敗を克服するために取り組んだことはなにか。組織に対して考えを共有するために、経沢氏はトレンダーズ時代から毎日欠かさずブログを書いている。

 ブログを書くことによって会社の創業期から今に至るまでを知るきっかけにするだけでなく、ブログを習慣化することによって日々の観察力や思考の整理ができるようになるという。ブログを書くときに注意しているのは「ネガティブなことは書かない」こと。落ち込んだり失敗したことも学びに変えて、周囲にシェアすることを心がけているという。

 「失敗は成長のもと」と話す高橋氏。過去のさまざまな失敗が今の自分をつくっているように、今日の失敗は明日、1年後の自分をつくることになるという。

 「失敗したときにそれをどう解釈するか。その失敗をメッセージだと捉えられるかどうか。失敗に対する解釈力を持つこと。失敗を受け入れて、前を向こうという覚悟があるかどうかが大事。覚悟があれば、どんな失敗も自分の血となり肉となって次につなげられるはず」(高橋氏)


ウォンテッドリー代表取締役CEOの仲暁子氏

 仲氏は、「ゼロイチ」で物事をスタートさせる起業と、「イチジュウ」で事業を成長させる経営の違いについて指摘。10数人の社員を雇用し安定的に事業を進めるためには経営能力が必要と話す仲氏。それを踏まえた上で、経営にも2つのフェーズがあるという。

 「型ができるまで型を学び、型ができたら型から外れていく。最初の型を学ぶ段階はメンターの質で変わる。どんな企業も結局は『あるある』な失敗を繰り返しているはず。だからこそ、良いメンターを探し、メンターからいかに早く助言をもらい課題解決を実行していくなかで型をつくっていくか。そこから次第に自分なりの型を築き上げていくか。型をつくり破るための道筋をつくることが大切」(仲氏)

 とはいえ、ときに失敗で心が折れるときもあるだろう。そんなときにはどうするべきか。メンターに相談したり、折れない自分を作るために定期的に運動したりすると話す経沢氏。それでも自分に解決できないことが現れたときには、時には忘れることも必要だと話す。その上で、メンターや周囲の友人など、信頼できる人たちとの人間関係を大切にし、心の拠り所をつくるべきと語った。

 「落ちるときはとことん落ちて、寝て忘れて復活する」と話すのは仲氏だ。高橋氏は「折れたいとき、辛いときは、それになびくことがあってもいい。けれど、本当は折れる前に色々と対策をして折れない状態にすることが一番。日々のちょっとしたケアを心がけて、折れない状況をつくることが大切」と話す。経営者にとって精神的な基盤は重要だ。3人はそれぞれ、リフレッシュや心を安定させるために日々の振る舞いに気をつけていると明かした。

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