Facebookは、ニュースフィード、ページ、および埋め込み動画プレーヤーに表示されるウェブ動画を、全てのブラウザにおいてデフォルトでHTML5に移行した。
5年前に最初のHTML5動画プレーヤーを構築したFacebookにとって、Adobeの「Flash」からの切り替えは大きな変更となる。当時、同社のHTML5動画プレーヤーは「iPhone」と「iPad」のみサポートし、その他のモバイルブラウザ向けにはHTML5より性能の優れたFlashを採用していた。
HTML5動画に可能性を見出しながらも、これまで全プラットフォームでFlashからの完全移行に踏み切るには、数多くの問題があったことをFacebookは明かしている。
「理論上、利用されているブラウザの大半はHTML5動画をサポートしている。しかし実際のところ、古いバージョンのブラウザの多くでは、HTML5プレーヤーの方が古いFlashプレーヤーに比べてパフォーマンスが悪いことが分かった。エラーが多く、読み込み時間が長く、全般的な視聴体験の質も劣っていた」と、FacebookのエンジニアDaiel Baulig氏は先週のブログ記事で説明している。
またAdobeも先ごろ「Flash Player」から軸足を移し、新しいHTML5動画プレーヤーに取り組んでいることを明らかにしている。その数カ月前には、Facebookの最高セキュリティ責任者がFlashの「提供終了」をAdobeに促していた。
FacebookのHTML5動画への完全移行を妨げていたその他の問題には、読み込み時間の遅さ、正確な利用状況データを得ることの難しさ、およびブラウザのバグなどがあった。
またBaulig氏によると、HTML5プレーヤーをリリースした当初は、Facebookの読み込み時間が平均して「やや長くなる」ことが判明したが、「複数の小さなパフォーマンス低下要素を修正し、ミクロな最適化を多数行った結果、導入に満足いくレベルに達した」と述べている。
そのほか「Chrome」ブラウザでは、「SPDY」プロトコル実装のバグにより、Facebookのニュースフィードにおける動画読み込みが停止する問題が発生していたが、Facebookはそれが同時に多くの動画を読み込むことで起こる問題だと突きとめ、同時に読み込む動画の数を減らした。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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