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大手企業が明かす新規事業の「失敗理由」と「成功パターン」--ヤマハやNTTデータら

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 12月17日、東京・青山スタートアップアクセラレーションセンター(ASAC)において、「新規事業の落とし穴@ASAC~大企業×ベンチャー企業の連携を成功させる~」と題したセミナーが開催された。ヤマハ、NTTデータ、ヤフー、三越伊勢丹という大手企業の新規事業担当者4人が、新規事業の開発や起業を目指す受講者に自身らの経験を踏まえたアドバイスを送った。

大手企業の4人が新規事業担当者と起業家にアドバイス
大手企業の4人が新規事業担当者と起業家にアドバイス

 ASACでは、ベンチャーキャピタルが投資しにくいとされている分野のスタートアップ企業を支援するべく、監査法人のトーマツが中心となってセミナー開催やメンタリング、コワーキングスペースの利用を含むアクセラレーションプログラムを提供しており、現在は10社がプログラムを受講中。今回のセミナーは、受講中のスタートアップに限らず、企業の新規事業担当者や起業家といった一般の参加者も対象に開かれた。

スタートアップ、ベンチャーらと協業する大手企業の4人が登壇

 登壇したのは、ヤマハ 事業開発部の剣持氏、NTTデータ イノベーション推進部の佐藤氏、ヤフー Y!アカデミア本部の伊藤氏、そして三越伊勢丹ホールディングス 特命担当である北川氏の4人。モデレーターはトーマツベンチャーサポートの上森氏が務めた。

 ヤマハの剣持氏は、それまでにないリアルな歌声を実現する歌声合成技術「VOCALOID」の開発者。初音ミクにもライセンスされている技術として一躍注目を集めたVOCALOIDだが、同氏はその音声データではなく、ベースとなるエンジン部分を作り出した人物で、いわば数多く登場しているバーチャルシンガーの“父”と言える。現在はVOCALOIDの開発を離れて新規事業の育成に関わっており、バスや鉄道の日本語アナウンスを外国語などでテキスト表示するアプリ「おもてなしガイド」の開発と、実用化に向けた取り組みにも携わっている。

ヤマハ 事業開発部の剣持秀紀氏
ヤマハ 事業開発部の剣持秀紀氏
剣持氏はVOCALOIDの開発者。ヤマハはVOCALOIDのエンジンを他の企業にライセンスする事業を行っている
剣持氏はVOCALOIDの開発者。ヤマハはVOCALOIDのエンジンを他の企業にライセンスする事業を行っている

 NTTデータの佐藤氏は、金融システムの開発や海外へのインフラ輸出などを進めてきた人物で、現在はオープンイノベーション事業創発室という部署でアクセラレーターとして将来性の高いベンチャーやスタートアップらとともに新規事業の開発を進めている。

 「豊洲の港から」と名付けたオープンイノベーションをコンセプトとした、NTTデータの顧客、ベンチャー企業、NTTデータの新規事業担当者の参加するフォーラムと、社内外からの協業提案を受け付けるコンテストを開催しており、クライアント企業とベンチャー企業、NTTデータという3社の強みを生かした新ビジネスの創発を目指している。

NTTデータ イノベーション推進部 オープンイノベーション事業創発室の佐藤昌弘氏
NTTデータ イノベーション推進部 オープンイノベーション事業創発室の佐藤昌弘氏
佐藤氏が手がける「豊洲の港から」というオープンイノベーションの取り組み
佐藤氏が手がける「豊洲の港から」というオープンイノベーションの取り組み

  伊藤氏は、オフィス向け文具・事務用品・オフィス家具のプラスを経て、現在はヤフーにて、企業内大学であるY!アカデミアの責任者を務めながら、グ ロービス経営大学院の講師としても活動中。プラス時代にベンチャー企業との協業を進め、ネット印刷EC「ラクスル」への出資・協業、厳選素材の野菜をオフィスに届ける「OFFICE DE YASAI」の事業立ち上げサポートなどを進めている。また、個人としても花のECサイト「Sakaseru」の出資、その他ベンチャー企業への投資、メンタリングをしている。

 三越伊勢丹の北川氏は、百貨店という歴史の長い企業において、新規事業を見据えたデジタル系の施策、戦略を担当している人物。店頭に並べる商品を目利きする1人前のバイヤーを育てるのに7~8年かけるというある意味アナログな業界で、「外部の力を掛け合わせることで、そこに新しい力を生んでいきたい」という目標のもと、スタートアップやベンチャー企業に注目している。

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