インドで「iPhone 5s」の小売価格が2万4999ルピー(370ドル)に改定されたという。これは9月時点の4万4500ルピー(665ドル)のほぼ半額だ。The Times of Indiaが報じた。
今回の値下げは、インドでのシェア拡大を狙うAppleの戦略とみられる。インドは中国と米国に次いで世界で3番目に大規模なスマートフォン市場で、大半のスマートフォンが300ドル以下で販売されている。2015年第3四半期時点で、Appleはインドのスマートフォンベンダーランキングのトップ5にすら入っていない。インドのスマートフォン市場は2017年までに米国を抜くとIDC Researchは予想している。
IDCのKiranjeet Kaur氏によると、旧世代の「iPhone」はインドの大規模なミッドレンジスマートフォン市場の需要に合致するという。高価なスマートフォンだけを販売していたら、Appleのシェアは「限定的」なものに留まるだろう、とKaur氏は付け加えた。
高い輸入税と通貨の下落のために、外国のハイエンド電子機器ブランドが手ごろな価格での製品販売に苦労することはよくある。例えば、「iPhone 6s」発売時のインドにおける販売価格は、ほかのどの国よりも高かった。このことが原因で、MicromaxやIntexといったインドのブランドが台頭し、iPhone 6sより安価な携帯端末によって、自国で大きな成功を収めた。ただし、同国でのマーケットリーダーは韓国の大手企業サムスンだ。同社はインド国内でスマートフォンを製造することにより、比較的低い価格を維持できている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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