Yahooは米国時間12月9日、中国Eコマース大手Alibabaの保有株式300億ドル超相当をスピンオフする計画の撤回を発表した。方針を転換し、株式とウェブ事業を切り離すための「別の構造」を検討するという。Alibaba株以外のYahooの資産と負債を新会社に移すことによって、最終的には切り離された中核事業の売却が容易になる可能性がある。
「Yahooの環境をよく知る関係者の意見に基づき、Alibaba株式をYahooの他の事業と切り離すことで実現可能な、重要な事業目標と株主利益の達成に今後も注力する」と会長のMaynard Webb氏は声明で述べた。
Yahoo取締役会は、満場一致で計画の撤回を可決したが、Yahooの資産と負債を新会社に移すには実施に1年間の期間を要し、社外組織の関与も必要になると、同社最高経営責任者(CEO)を務めるMarissa Mayer氏は電話会議で述べた。Yahooは、株主、米規制当局、Yahooの株主であるソフトバンク、そして「挙げ出すときりがないないほど多数の」ビジネスパートナーの承認を得る必要があると、最高財務責任者(CFO)を務めるKen Goldman氏は電話会議で述べた。
Yahooは次回の四半期電話会議で、中核事業に対する戦略的変更の詳細を明らかにする計画だ。中核事業を売却するという選択肢については語ろうとしなかった。
「企業またはその一部を売却するという決断は下していない」とWebb氏は述べた。「Yahooはあまりにも過小評価されていると考えており、その価値を解き放つための最良の手段が、保有するAlibaba株式をわれわれの事業運営から分離すること、そして運営事業の業績を立て直すことだと考えている」(Webb氏)
Yahoo中核事業の売却先候補としては、プライベートエクイティ企業、大手メディア企業、通信企業などが挙げられる。Bloombergによると、VerizonのCFOを務めるFran Shammo氏は7日、「理にかなっていれば」Yahooのインターネット事業買収を検討する可能性はあると述べたという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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