8分間。「独身の日」(中国版ブラックフライデー)とされる現地時間11月11日、Alibabaが10億ドル相当の売り上げを計上するのに要した時間は、たったそれだけだった。
さらに、11日昼までにこの数字は90億ドルを超え、2014年の独身の日におけるAlibabaの1日の売上総額と肩を並べた。また、中国第2位のEコマース企業、JD.comも、11日には1400万件の注文を記録している。
独身の日は世界最大のオンラインショッピングデーで、数十億ドル単位の電子商取引が行われる。International Data Corporation(IDC)が米CNETに語ったところによると、2015年の売り上げは140億ドルを超える見込みだという。2014年の米国における感謝祭とブラックフライデーの売り上げが、相対的には取るに足らない合計25億ドルであることを見れば、この金額がどれほどのものかがわかるはずだ。
独身の日の起源は、実に中国らしいものだ。これは1990年代に、いわば「アンチ・バレンタインデー」として考案され、独身の市民に買い物によって寂しい心をなぐさめることを勧めるものだ。
AlibabaのJack Ma会長は、北京でこのイベントの開始を知らせる盛大なパーティを催した。会場では人気オーディション番組「American Idol」出身の歌手、Adam Lambert氏がパフォーマンスを披露したほか、Netflixのドラマ「House of Cards」でFrank Underwood大統領を演じるKevin Spacey氏も、中国の購買者たちに向けて直々にメッセージを送った。
この常軌を逸した「買い物の日」の余波は世界中に伝わった。たとえば、粉ミルクを製造するオーストラリアのメーカー、Bellamy'sなどでは、急増した中国からの需要に応じた結果、オーストラリア国内向けの在庫が切れたという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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