UPDATE FacebookがCreative Labsを閉鎖した。Creative Labsは、従業員による革新的で独創的なモバイルソフトウェアの設計を促進する新興企業のような取り組みだ。これに伴い、まず「Snapchat」と競合する自動消滅メッセージサービス「Slingshot」やグループメッセージングサービス「Rooms」の提供を終了する。テーマに基づく短い動画を作成、共有できるアプリ「Riff」も米国時間12月7日、アプリストアから削除された。Creative Labsのウェブページも削除されている。
Facebookの広報担当者は、これらのアプリを削除したことを認め、しばらく更新されていなかったと述べた。さらに「リリース以来、Slingshot、Riff、Roomsの要素をFacebookの『iOS』と『Android』アプリに組み込んできた」と話した。
Facebookは「Move fast and break things」(素早く行動し破壊せよ)というモットーがよく知られているが、こうした取り組みにユーザーの支持を得られなかった部分があったと判断し、廃止を決めた。
今回の動きは、Facebookのアプリへの意欲に変化が生じていることを示している。Facebookは他分野のイノベーションに力を入れており、人工知能技術やインターネット信号を世界の遠隔地域に送信するためのドローン、仮想現実(VR)ゴーグルを開発している。またFacebookは、中核のソーシャルネットワークサービスに、ライブストリーミングや360度動画の機能を着実に追加している。
Creative Labsは2年前に始まった取り組みで、Facebookの「ハッカソン」から着想を得ることも多かった。ハッカソンは、開発者らが1日ほどの共同作業でプロトタイプアプリやサービスを開発する短期間のコーディングセッションだ。
Creative Labsで開発されたアプリの1つが、デザイナーのJoey Flynn氏とエンジニアのRocky Smith氏が2年前に考案した写真共有アプリSlingshotだ。Slingshotのチームはおよそ10人の体制へと拡大した。
Facebookは当初から、Creative Labsのアプリに対して控えめな期待を示し、10億人を超える同社コミュニティが直ちに登録するとは期待していないと報道陣に述べていた。大きく宣伝することもなかった。
Slingshotは現在、Appleの「App Store」や「Google Play」ストアから削除されているが、ダウンロード済みのアプリは引き続き利用できるとFacebookは述べている。
Roomsは12月23日に終了する。Facebookが2014年に買収したソーシャルネットワークBranchを統括していたJosh Miller氏が管理していたが、Miller氏は9月、製品ディレクターとしてホワイトハウスに加わっている。
Facebookは、今後も新しいアプリの実験を継続し、Instagramの「Hyperlapse」動画や写真エディタ「Layouts」のほか、ニュースフィードリーダーアプリ「Paper」の取り組みをサポートするつもりだと述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」