しかし、AVレシーバーに直接接続した場合は、うまく動作しないこともあった。電源をオフにできたのに再度オンにすることができないことや、テレビの電源はオフにできたのにAVレシーバーの電源がオンのままのこともあった。レシーバーで音量調節を動作させるには、手動でプログラムする必要があったが、プログラムした後は問題なく動作した。
Apple TVには、コマンドの学習など、ほかの制御オプションも用意されているが、発売時点で利用可能なオプションはかなり限られている。そして、Appleは2016年に独自のテレビサブスクリプションサービスの提供を開始するとのうわさだが、それが実現するまで、ユーザーはおそらく従来のケーブルテレビ用チューナーも使い続けることになるだろう。そうしたケーブルテレビ用チューナーは、Apple TVのリモコンでは細かい操作が利かない。早い話が、「Harmony」ユニバーサルリモコンはまだ捨ててはいけない、ということだ。
最後になるが、「Roku 4」や2015年の「Amazon Fire TV」、NVIDIAの「SHIELD」と異なり、新型Apple TVは4K動画をサポートしていない。しかし、細かいことにこだわるテレビ視聴者の筆者でも、それが重大な問題だとは思わない。現在利用できる4Kコンテンツの品揃えは少なく、もっと重要なことに、標準のストリーミング動画と比べて、大幅に画質が良いわけでもない。NetflixやAmazonの最高画質の非4Kストリーミング動画は、とても素晴らしい画質だ。筆者はそれらと実際の4Kストリーミング動画を比較してみたが、両者の違いを見分けるのは難しかった。
次世代のApple TVはきっと4Kに対応するだろう。リモコンが「Touch ID」をサポートする可能性もある。
最後に紹介する、現在のApple TVにできないことは、ゲームやビデオサービス、音楽サービス以外のアプリに関して、スマートフォンやタブレット、コンピュータに取って代わるということだ。現時点で利用できるそうしたアプリには、ZillowやAirbnb、QVCといったお馴染みの名前、「Madefire」(コミックブック)、「Storehouse」(仮想フォトブース)、「Periscope」(個人のライブ動画配信)などが含まれる。
これらのアプリをApple TVで利用するときに一番素晴らしいのは、写真や動画が大画面にでかでかと表示されることだ。Airbnbやショッピングアプリ「Gilt」の見た目は素晴らしかったが、Zillowの写真は65インチの画面では見づらかった。一番悪かったのは、機能性が劣っていることだ。Zillowが大好きな筆者の妻は、コンピュータ向けのバージョンの方がはるかに情報量が多いので、Apple TV版ではなくコンピュータ版を使いたいと話していた。Airbnbアプリは、基本的な閲覧機能とお気に入りだけを提供しているようだった。それから当然、Periscopeでコメントを追加することもできなかった。モバイル端末やコンピュータではなく、自分のテレビでショッピングを楽しみたい人はいるのだろうかと思うが、答えはそのうち明らかになるだろう。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)