Gartnerによると、企業の半数が「Windows 10」の導入を2017年1月までに開始する見込みであり、それによって同バージョンはWindows史上最も広くインストールされたバージョンになるという。
Gartnerは、業務用でWindows 10の採用が急ピッチで進んでいるいくつかの要因として、「Windows 7」のサポートが2020年7月に終了すること、既存のWindows 7対応アプリケーションや端末との優れた互換性、そして、タブレットや2-in-1端末への繰延需要を挙げた。
Gartnerの調査担当バイスプレジデントを務めるSteve Kleynhans氏は、「企業向けでは、(Windows 10が)6年前のWindows 7と比べてかなり早いペースで導入されると予想している」と述べた。
Gartnerによると、多くの組織は、2016年前半にWindows 10の試用を開始する計画で、同年のうちに導入規模を拡大する予定だという。2017年初頭には、少なくとも半数の組織が本番導入を開始しており、2019年中の移行完了を目指す見込みとしている。
Windows 10が「Windows 8」およびWindows 7よりも速いペースで導入が進んでいることは、これまでのデータでも明確に示されている。もちろん、当時の状況と大きく異なる点が1つある。Windows 10は、多数の消費者が無料でダウンロードできるという点だ。初期の速い移行ペースからは鈍化しているとしても、このことは導入を促す要因となるだろう。
「コンシューマー市場では、無料アップグレードとともに広範なレガシー端末のサポートや無線(OTA)を使った自動アップグレードにより、同OSに慣れたユーザーの数は2015年末までに数千万人に達するだろう」(Kleynhans氏)
Gartnerは、2018年までに出荷される全ノートPCの3分の1にタッチスクリーンが搭載されると予測しており、その理由として、特に消費者と企業がWindows 10へ移行している点を挙げた。
一方、Gartnerのバイスプレジデントであり著名なアナリストであるKen Dulaney氏は、より多くの業務アプリケーションがクラウドからリモートで配信されるようになると述べた。「ITの視点から見ると、Windows 10の導入とアプリケーションのバックエンドへの移行により、こうしたアプリケーションを従業員に配布する方法は一変するだろう。アップデートがより頻繁かつ段階的になり、エンドユーザーにより目立たない形で実施されるようになる。ソフトウェアベンダーや社内のIT部門は、こうした新しいモデルの採用や現在のPCを対象としたイメージ管理モデルからの移行に向け、やるべき課題が山積している」(Dulaney氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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