(編集部注:米CNETによる「Nexus 6P」のレビューを4回に分けて翻訳して公開します。第1回は10月28日に、第2回は10月30日に、第3回は11月2日に公開されています)
第3回より続く。
「Nexus 6P」を米CNETのパフォーマンス診断テストで他のハイエンドスマートフォンと比較したところ、一部のモデルの速度には及ばなかったものの、ほとんどの機種と遜色ない性能だった。ベンチマークアプリはパフォーマンスの1つの指標にすぎず、決定的な要因ではないが、実環境で使ってみても、不満に感じることはほとんどなかった。確かに、「Google Now on Tap」は読み込みに2~2.5秒ほどかかるが、これはおそらくソフトウェアの問題だろう。いずれGoogleが最適化するはずだ。
(ベンチマークにこだわる人のために付け加えておくと、3DMarkの結果は連続的なテストで回を重ねるごとに遅くなっていった。他のスマートフォンでは起きなかったことだ。テストごとに数分おけば、数値は上昇した)
ナビゲーションについても、特にもたつきがあるようには感じられない。電源オフとオンの所要時間は、それぞれ10秒と36秒だ(ローエンドスマートフォンの起動と終了にかかる時間はおよそ50秒)。「Riptide GP2」のようにグラフィックを多用するゲームの処理も問題なく、すべてのエフェクトが再現された。このゲームでは極めて高い応答性を示し、豪華なグラフィックもきびきびと動き、陰影も正しく表現された。
バッテリの持続時間はちょうど中間で、動画を繰り返し再生するテストでは4回の平均が11時間30分だった。数日間にわたるテストで酷使しても、残量が心配になることはなかった。「USB Type-C」充電器で充電が完了するまでにかかった時間は、約1時間半だ。充電完了までの残り時間が示される(「32分」のように)のはうれしいが、その予測時間より長くかかることもあった(残り3分と表示されたとき、実際には完了まで6分近くかかった)。
バッテリの節約をうたっているのが「Android 6.0」の「Doze」機能で、アプリがスタンバイモードに切り替わり、持続時間を通常より最大30%延ばすことができる。確かに、バッテリ持続時間の設定を確認すると、電力消費が少なくなっていることがわかる。Dozeは、正しく動作したとしても、次に充電が必要になるまではっきりとは気付けない機能の1つだ。Android 6.0にアップグレードする前と後でのバッテリ持続時間を比べられれば、動作しているかどうか実際に確認できるだろう。
低価格で知られるNexusシリーズの上位機種を、トップレベルのモデルに仕上げたのがNexus 6Pだ。スペックとパフォーマンスは、すでに市場を競っている大半の高級スマートフォンと肩を並べるが、それでいて定価は低く抑えられている(スマートフォン購入の際には、必ず最新の価格を確認しよう。セールはいつあるかわからない)。
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