「IoT推進ラボ」、規制改革と資金の両面で支援--企業間のマッチングも

井指啓吾 (編集部)2015年10月29日 13時10分

 経済産業省と総務省が10月23日に設立した「IoT推進コンソーシアム」下の組織の1つである、ビジネスモデルの創出や規制改革などの検討をする「先進的モデル事業推進ワーキンググループ(IoT推進ラボ)」の具体的な活動内容がわかった。IoT推進ラボが10月30日の会合で発表する予定だ。

 会員同士のマッチングをする機会を設けてビジネスアイデアの創出を促進するのに加え、「ラボ3原則(案)」にもとづいてプロジェクトを採択し、「資金」「規制改革」の両面から支援をする。また、大規模な社会実装に向けた規制改革や制度形成などの環境を整える。検討段階のラボ3原則は、(1)成長性・先導性、(2)波及性・オープン性(成果物を標準化、社会実装化しやすいかなど)、(3)社会性(地域社会課題の解決)の3点。


「IoT推進ラボ」の取り組みのスキーム(イメージ)[編集部作成]

 支援するプロジェクトを選ぶ「ドラフト会議(仮称)」では、規模に応じて、IoT推進ラボでプロジェクトに対するアドバイスや規制や制度に関して政府に提言するIoT支援委員会(後述)のコアメンバーと、有識者や専門家らが審査をする。2015年度内にプロジェクトの初回採択を目指すという。

 資金による支援は官民合同で実施。プロジェクトの性質に応じて、金融機関やベンチャーキャピタル、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、情報処理推進機構(IPA)、産業革新機構(INCJ)、クールジャパン(CJ)機構などが支援をする。

 一方、規制改革の支援は、企業の個々の事業内容に即して規制改革を進めることを狙いとした「企業実証特例制度・グレーゾーン解消制度」などを活用して実施。同制度が「あまり使われていない」(関係者)ことから、会員の手続きをサポートする。


「IoT推進ラボ」の取り組みのスキーム(イメージ)[編集部作成]

 「これまで国が作っていた仕組みを、IoT推進ラボでは民間ベースで考える。そして国が全面的にサポートをする。『未踏』や『異能(Inno)vation』をよりシステマティックにしたイメージで、より多くの案件を拾っていきたい」と関係者は話した。

 今後の計画として、11月中旬に第1回ドラフト会議の参加機関とメンター候補者を決め、同下旬にプロジェクトの公募を開始する予定。数百件以上の応募を見込む。2016年1月には第1回ドラフト会議を開き、2月にもプロジェクトを採択する方向で検討しているという。

 IoT推進コンソーシアムは、産官学連携でIoT(Internet of Things)に関する技術開発や新規ビジネス創出を推進するための組織。法人会員は10月22日時点で757組織。入会は無料で、個人も受け入れている。

 10月23日の総会で、会長に慶應義塾大学 環境情報学部長 教授の村井純氏、副会長にNTT代表取締役社長の鵜浦博夫氏、日立製作所 執行役会長 兼 最高経営責任者(CEO)の中西宏明氏の2人が就任。また運営委員として、日産自動車の元最高執行責任者(COO)で現取締役副会長の志賀俊之氏や、アクセンチュアの前社長で現取締役会長の程近智氏ら15人が就任した。

 一方、IoT推進ラボのIoT支援委員会は、経営共創基盤の代表取締役CEOである冨山和彦氏を座長とし、次(ページ)の24人が委員に就く。インテルやシスコシステムズ、Appleなど大手外資系企業の役職者が半数以上を占める。

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