日本IBMは10月21日、新たな金融サービスを実現する「FinTech(フィンテック)」と、企業のハイブリッドクラウドを支えるAPI技術の活用推進のためにマネーツリーと協業すると発表した。マネーツリーのサービス「MT LINK(エムティー・リンク)」と日本IBMが提供するPaaSの「IBM Bluemix(ブルーミックス)」をAPIで接続するために、協力して技術検証をするという。
エンタープライズ分野で採用が進むハイブリッドクラウド環境では、高いセキュリティの確保や運用管理の効率化が求められており、IBM Bluemixはハイブリッドクラウド環境におけるアプリケーション開発を支援するためのPaaSだという。
マネーツリーが提供するMT LINKは、国内1550社以上の金融機関(銀行、クレジットカード、電子マネー、ポイント)から、明細データを自動的に取得できるサービス。普通口座、定期口座だけでなく、法人口座として、メガバンク(三菱東京UFJ、三井住友、みずほ)をはじめ、84行の地方銀行、125行の全国の信用金庫に対応し、個人と法人の両者をカバーする。
日本IBMは同日、FinTech推進の一環として、「地方銀行向けBluemixコンソーシアム」を設立したことも発表。同コンソーシアムでは、地方銀行やアプリケーション開発パートナーの会員を対象に、IBM Bluemixをはじめ最新テクノロジやアジャイル開発手法などの定期的な情報交換や研修や、金融機関専用のアプリケーション開発、実行のクラウド環境「IBM Bluemix Dedicated(ブルーミックス・デディケイテッド)」を提供する。
また、IBM Bluemixでパートナーが開発した各種APIやアプリケーション開発、クラウド環境の運用における技術支援を実施し、今後、地方銀行のFinTech活用も推進するという。
同社によれば、第四銀行、千葉銀行、中国銀行、八十二銀行、広島銀行、北洋銀行、武蔵野銀行、他の金融機関が同コンソーシアムへの参加に向けて検討を開始しているという。また、SCSKがパートナーとして参画するとしている。
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