日本IBMは10月20日、ユーザーとビジネスパートナー向け施設を本社事業所に集結し、「IBM Client Experience Cente」として開設したと発表した。最先端の研究を紹介する「IBM Tokyo Industry Solution Lab」、顧客体験を成長に生かすためのアイデア創出の場を提供する「IBM Studio」など、新時代のビジネスを知性と感性で体感できるという。
また、コグニティブコンピューティングを実現するIBM Watsonや、Appleとの提携による次世代モバイルソリューション、クラウド、アナリティクス、ソーシャル、セキュリティといった先進テクノロジに加え、デザイン手法を活用したアイデアの共創、デモンストレーション、ワークショップ、プロトタイプ作成などを提供。さらに、IBMが100年以上にわたって業界のさまざまな変革を支えてきた歴史や事例も展示する。
同社によると、2015年9月に研究・開発部門を豊洲事業所から本社事業所に統合したことにより、これまでのコンサルタントや業界・業種ごとのスペシャリストに加え、東京基礎研究所やソフトウェア&システム開発研究所の研究員、エンジニアなど、多様な知識をもった専門家とワンストップで討議し、アジャイル開発につなげられるようになったという。
BM Client Experience Centerは、同社のユーザーやビジネスパートナー向け施設の総称であり、先進テクノロジ・エリア、クリエイティブ&デザイン・エリア、ハイブリッドクラウド・エリア、先進セキュリティ・エリア、パートナーとの共創エリア、セッション&展示エリア、コミュニケーション・エリアの7つのエリアで構成されている。
先進テクノロジ・エリアは、IBM先進テクノロジーを展示する「IBM Tokyo Industry Solution Lab」とIoTソリューションを中核に、顕著な変革を実現した実践事例やデモを体験できる「IoT Experience Garage」で構成され、研究開発エンジニアやIoT技術/ソリューションの専門家とのディスカッションが可能。
クリエイティブ&デザイン・エリアは、「IBM Studio」と「IBM MobileFirst for iOS」で構成される。「IBM Studio」は、製品開発で確立したIBM Design Thinkingのアプローチを用いて、ユーザーとともに新たな顧客体験を創出するためのセッションが行われ、「IBM MobileFirst for iOS」ではデモを通じてAppleとIBMが提唱する次世代モバイルソリューションを体験でき、MobileFirst for iOS向けのアプリケーションによる業務変革を実感できるという。
ハイブリッドクラウド・エリアは、会員パートナーの技術検証支援およびIBMシステムズ・テクノロジー製品とIBM先進クラウド製品を活用してパートナーとのソリューションの開発や検証ができ、ソリューション提案を協働するために必要なスキル習得やマーケティング活動の計画や実施支援をする「IBM Technology Center」で構成される。
先進セキュリティ・エリアは、ユーザーに代わって24時間365日、セキュリティ機器の運用・監視サービスを提供。世界10カ所のセンターのひとつ「IBM Tokyo Security Operations Center」があり、セキュリティを核としたトータルソリューションの展示やセキュリティの専門家とのディスカッションの場も設ける。
パートナーとの共創エリアである「IBM Innovation Center」は、ビジネスパートナーの効果的な販売活動や導入活動につなげるためのセミナー、商談やコミュニティ醸成の場。ビジネス創出に活用しやすいIBMテクノロジーやソリューションをメニュー化し、研修形式やセッション形式で提供する。
セッション&展示エリア「IBM Solution Center」は、ソフトバンクのコミュニケーションロボット「Pepper」が設置されたIBM Client Experience Centerの窓口として、IBMの歴史とその取り組みについて体験できる場や「IT新時代を支えるCAMSSソリューション」をユーザービジネスに活用するための議論をクリエイティブな空間で集中議論できる各種施設を提供する。
コミュニケーション・エリア「IBM Lounge」は、来場したユーザーやビジネスパートナーとIBM社員がくつろぎながら歓談できるカフェとなる。スタートアップ企業を支援するIBM BlueHubの概要をパネルとビデオで紹介している。
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