VAIO、NuAnSもWindowsスマホの開発を表明--日本MS、Windows 10デバイスを拡大へ

 日本マイクロソフトは10月14日、Windows 10搭載デバイスを一堂に会したプレスイベントを開催した。

 日本マイクロソフト 代表執行役社長の平野拓也氏は、「7月29日のWindows 10提供開始から、日本でも大きな反響をいただいている。コンシューマーにおいては、Windows 7/8.1向けに無償アップグレードを提供し、日本でも順調に目標を超える形で進んでいる」と挨拶した。

「One Windows」としてあらゆるデバイスに対応していく
「One Windows」としてあらゆるデバイスに対応していく
Windows 10はユーザーのフィードバックもオープンに取り入れ、インサイダープログラムを通じていち早く反映させている
Windows 10はユーザーのフィードバックもオープンに取り入れ、インサイダープログラムを通じていち早く反映させている

 一方で、「これはMSがWindows 10で実現しようとしていることのごく一部。第1章に過ぎない」と説明。「One Windows」(1つのWindows)として合理化し、単一のOSでスマートフォンやタブレット、2 in 1などあらゆるサイズの画面で利用できるのも特長のひとつだ。Windows 10搭載デバイスは、国内で260機種以上を展開する。

最新のWindows 10のデモも披露。音声アシスタント「コルタナ」に平野氏が「みなさんに一言お願いします」と呼びかけたときの対応がこの写真だ。「話しかけるほど成長するのでぜひ話しかけて」とアピールした
最新のWindows 10のデモも披露。音声アシスタント「コルタナ」に平野氏が「みなさんに一言お願いします」と呼びかけたときの対応がこの写真だ。「話しかけるほど成長するのでぜひ話しかけて」とアピールした
Microsoft コーポレート バイスプレジデント OEM担当のニックパーカー氏
Microsoft コーポレート バイスプレジデント OEM担当のニックパーカー氏

 「スマホ、タブレット、2in 1、大型スクリーンデバイス──多種多様のデバイス提供で、第2章がこれから始まる」(平野氏)と語った。

 Microsoft コーポレート バイスプレジデント OEM担当のニックパーカー氏も登壇し、「2015年に出荷される新デバイスは5億9000万台と予測。15億のWindowsユーザーがおり、4年前のPCは6億台以上。日本のPCの半分は4年以上経っているといっても過言ではない。OEMのパートナーと、グローバルそして日本で成功するために取り組んでいく」とし、パートナー企業との重要性をアピールした。

日本国内でもWindows 10 Mobileデバイスを投入へ

Windows 10 Mobileデバイス開発表明パートナー
Windows 10 Mobileデバイス開発表明パートナー

 日本国内のWindows 10 Mobileデバイス(Windowsスマートフォン)は、マウスコンピューターがWindows Phone 8.1 Updateを搭載したスマートフォンを発売しているほか、freetelAcer、サードウェーブデジノスらが開発を表明している。

 さらに今回、VAIOとスマートフォンアクセサリを手がけるトリニティのオリジナルブランド「NuAns(ニュアンス)」が新たにWindows 10 Mobileデバイスを開発中だと明らかにした。

日本マイクロソフト 代表執行役社長の平野拓也氏とトリニティ 代表取締役の星川哲視氏
日本マイクロソフト 代表執行役社長の平野拓也氏とトリニティ 代表取締役の星川哲視氏

 中でも注目を集めていたのは、今までにないスマートフォンらしからぬデザインの試作機を手に登場したNuAnsだ。トリニティ 代表取締役の星川哲視氏は、正式には11月に改めて発表会を開催するとしているが「一から設計したもので、ちゃんと使え、われわれのテイストを入れたものに仕上げた。ライフスタイルを変えるものを作りたいと思っていた」とコメントした。

一から設計したというNuAnsのスマートフォン。やや厚みがあるデザインには理由があるという
一から設計したというNuAnsのスマートフォン。やや厚みがあるデザインには理由があるという

 また、VAIOはコンシューマー向けでなく法人向けの製品になるという。詳細はまだ決定していないとし、スマートフォンの展示はしていない。

 米国ではイベントを開催し、Surfaceシリーズの新モデル「Surface Pro 4」や同社初のノートPC「Surface Book」などを発表しているが、日本国内においてはまず「パートナーからのデバイスの相乗効果で、Windowsエコシステムを盛り上げていきたい」(平野氏)とし、米国で発表された新製品の日本投入については明らかにしなかった。同様に、スマートフォン「Lumia」シリーズや、ARヘッドセット「HoloLens」などについても「当面の間は、サードパーティに注力。特に新たなアナウンスメント、方向性は話せる段階ではない」とし明言を避けた。

 会場には、デバイスパートナーとしてASUS Japan、NEC パーソナルコンピュータ、レノボ・ジャパン、エプソンダイレクト、サードウェーブ、デル、東芝、トリニティ、日本エイサー、日本HP、VAIO、パナソニック、富士通、プラスワン・マーケティング、マウスコンピューターらが自社のWindows 10デバイスを片手に駆けつけた。

 なお、日本MSではWindows 10搭載PCの買い換え促進として、「下取り増額キャンペーン」を10月15日から10月28日まで実施する。通常の下取り価格から最大1万円増額するというもの。Windows 7/8/8.1搭載機種とMac、iOS搭載機種が対象になる。対象店舗は量販店で、店舗の詳細や条件はウェブサイトに掲載されている。

集まったパートナー企業
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