Appleが「News」アプリを中国で無効にしているとThe New York Times(NYT)が報じた。Appleが中国の厳しい検閲に新たに悩まされているようだ。
Newsアプリは、パーソナライズしたデジタルな雑誌や新聞を閲覧できるもので、6月に発表されている。NYTによると、ユーザーは米国外に旅行中であってもアプリにアクセス可能だが、中国ではニュース記事のリストが表示されず、Newsアプリが使用できないことを示すメッセージが表示されるという。
「現在は更新できません。ニュースはご使用の地域でサポートされていません」と同アプリの初期画面に表示される。
しかしこの状況に詳しいある情報筋によると、Newsアプリは中国でブロックされているわけではないという。アプリは現在、米国のみでリリースされ、英国とオーストラリアではベーダ版が提供されている。匿名を希望するこの情報筋によると、Newsアプリはこれまでに中国で機能したことがなく、中国国外の端末は中国で同アプリを使用できないようになっているという。
中国はテクノロジ分野で非常に重要な市場だ。13億5000万人という大規模な人口や中流階級の増加が、Appleなどの企業にとって利益を生む市場を創出している。Appleは中国で大いに進歩を遂げており、直営店を増やして「iPhone」販売を推進している。
中国政府は検閲を実施しており、中国国民は以前から一連の米国のウェブサイトを閲覧することができず、中国国民は慎重に扱うべき話題について情報を共有したり意見を述べたりすることが制限されている。
この非常に厳しい規則は、技術企業にとっても障害となっており、企業は中国国内で、慎重な扱いを必要とする情報やコンテンツをブロックするよう求められる。GmailやFacebook、Twitterといった人気の高いサイトやサービスが、中国で長い間ブロックされている。
Googleは2010年、中国政府の検閲の問題に直面し、中国を拠点とするウェブ検索事業を香港に移している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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