[ブックレビュー]問題の本質を見極める--「ハーバードの“正しい疑問”を持つ技術」

CCCメディアハウス
詳細:単行本(ソフトカバー) / 280ページ / CCCメディアハウス / 価格:1728円 / 著者:ロバート・スティーヴン・カプラン / 監修:福井久美子 / 発売日:2015/07/16 / 外形寸法 (H×W×D):18.8cm×13.5cm×2.0cm / 重量:0.3 kg
内容:リーダーとして必要なのは、重要な問いに向き合うこと。その向き合い方を学ぶこと。そんな問題解決の方法を学べる1冊。目をそらさず、常に疑問を持ち続けるためには?
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 リーダーは「リーダー」という名前が付くだけではダメなわけだが、誰でもリーダーになったその日からリーダーとして振る舞えるわけではない(リーダーになる前からリーダーのような人も時にはいるが)。リーダーとしての自覚を持って、成果を上げていくには、それなりの訓練が必要だ。それも客観的な目で、問題を見つけ出し、解決していくための訓練だ。

 疑問を持つこと、そして「本当に問題なのは何か」を考えることがいかに難しいか、本書の事例とワークを見るとよく分かる。とくに、問題が自分自身にあるとき人間は、それを直視することを避けようとしてしまうからだ。本書は、業界や組織、周囲の人々や部下、そして自分自身に対しても「疑問」を持ち、思考を繰り返し対処していくことを習慣化するためのツールである。

 チームあるいは会社の皆が、バラバラの方向を見ているとき。会社全体で仕事がうまく回っていないとき。部下が言うことを聞かないときや、人が次々と辞めていくとき。どれもよくある状況だが、状況が改善されなかったり、悪化したりする問題の本質はどこにあるのか、見誤っていないだろうか。本書が本当の問題を見極める助けとなるかもしれない。

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