Appleは米国時間9月30日(日本時間10月1日午前2時)より、Macユーザーを対象に「OS X El Capitan」を無料アップデートを提供する。
El Capitanは2014年10月に提供を開始した「OS X Yosemite」の機能やデザインをベースに、ウインドウ管理、内蔵アプリケーション、Spotlight検索の刷新とパフォーマンスを向上。さらにアプリケーションの起動や切り替え、PDFの閲覧やメールアクセスといった毎日の操作をより迅速にするとしている。
アップデートの対象となるのは、2009年以降に発売されたすべてのMacと、2007年と2008年に発売された一部のモデルだ。Mac App Storeからダウンロードできる。
El Capitanでは、「Mission Control」がすっきりとしたデザインに変わり、Mac上に開いているすべてを一望し、整理がより簡単になる。1回のスワイプで、Mission Controlはすべてのウインドウを1つの平面上に並べてくれるため、必要なウインドウが簡単に見付けられる。さらに新しいSplit View機能では、2つのアプリケーションウインドウをフルスクリーンモードで自動的に左右に並べて表示できる。
また、Spotlightを使って、株価、現在の天気と天気予報、スポーツの試合結果、試合日程、チームの順位、さらに選手の情報などもチェックできる。例えば、「4月にハリソンから来たメール」とか「昨日作ったプレゼンテーション」など自然な言葉づかいでタイプして検索できるのも特長の一つだ。
Safariでは新たに、お気に入りのウェブサイトを開いたままタブバーでアクティブにしておくページピン機能が追加され、また、流れるブラウザの音声をどのタブからでも素早く消音するミュートボタンも用意。メールには新機能として、メールメッセージ中の名前やイベントを認識して、それを連絡先やカレンダーにワンクリックで追加できるSmart Suggestionsが加わった。また、スワイプ操作によってメッセージを削除したり、フルスクリーンモードで複数のメールメッセージを切り替えたりもでき、よりiOSの操作感に近くなっている。
このほか、「メモ」も新しくなり、メモの中に写真、PDF、ビデオ、その他のファイルをドラッグ&ドロップしたり、SafariのURLや地図の位置情報のようなアプリケーションのコンテンツも「共有」メニューを使って直接追加したりできる。先にリリースされたiOS 9では、メモをアップデートするとMac上ではEl Capitanをインストールするまでは新機能を利用できない状態になっていた。
OS X El CapitanではMac全体のシステムパフォーマンスが向上。Appleのグラフィックテクノロジである「Metal」によってCore AnimationとCore Graphicsを加速し、128Gバイトのフラッシュストレージと8GバイトのRAMを装備した2.7GHz Intel Core i5搭載13インチMacBook Proを使用し、リリース前のOS X v10.11を使って2015年8月にAppleが実施したテスト結果では、システムレベルの描画能力が最大50パーセント、効率性が最大40パーセント向上するとしている。MetalはさらにCPUとGPUの能力をフルに引き出して、ドローコールのパフォーマンスを最大10倍高速化し、スムーズな描画を実現できるという。
さらには日本語入力を高速化。また、新しい4つの日本語のフォントコレクションにより、自分が作成している文書に最も適したフォントを選べる。
「OS X El Capitan」ベータ版を日本語環境で試す--軽快な操作感と4つの注目機能 - CNET JapanCNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
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