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スマートフォンネイティブが見ている世界

言いづらいことはネットで--LINEによる10代のコミュニケーションへの影響は - (page 2)

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文章力、表現力が落ちている?

 小学校6年生と中学校3年生を対象にした文部科学省の「平成26年度全国学力・学習状況調査」によると、携帯電話・スマートフォンの利用時間(ゲームを除く)が短い児童・生徒ほど、国語、算数、数学で学力テストの平均正答率が高い傾向が見られた。LINEを含むスマホを長時間使うと、少なくとも学力には影響しそうだ。

 それだけでなく、さんまさんが指摘したとおり、文章力が落ちている可能性もある。女子高生や大学生などにおいても、ブログは以前のように文章中心ではなく、写真と短文からなるスマホに最適化されたものが増えている。短文でのコミュニケーション能力は上がる一方で、長文でのやりとりは減少し、それに伴って文章力が落ちている可能性は高い。

 実際、知り合いの大学の先生は、「最近、レポートをスマホで書いて送ってくる学生が増えている」指摘する。「予測変換で書いているのか、日本語としておかしいものも届く。論理が成り立っていないものもある」とため息をつく。「ゼミでのやり取りを見ると、楽しいやり取りや空気を読むことは得意なのだが、コミュニケーションで必要なことはそれだけではない」。

楽な方法ではなく直接向き合う必要も

 文章力が落ちていることも問題だが、本当に問題なのは人と対話する力が落ちていることではないか。人と付き合う際には、言いづらいことを申し出たり、話し合ったり、謝罪したりしなければならない場面もある。人間関係はデジタルでは割り切れない。SNSにおけるブロックや友達削除のように簡単には処理できないし、責任を持って言わねばならないこともあるだろう。

 10代の若い時代は、人間関係の基本となるコミュニケーション力を磨くべき時だ。そのためには、嫌なことを避けて楽な方法をとるのではなく、向き合う経験を多く積むべきだろう。保護者は、子どもたちがそのような場面を避けていたら、経験するように助言してあげてほしい。

高橋暁子

ITジャーナリスト。書籍、雑誌、Webメディア等の記事の執筆、企業等のコンサルタント、講演、セミナー等を手がける。SNS等のウェブサービスや、情報リテラシー教育について詳しい。
元小学校教員。
『スマホ×ソーシャルで儲かる会社に変わる本』『Facebook×Twitterで儲かる会社に変わる本』(共に日本実業出版社)他著書多数。
近著は『ソーシャルメディア中毒 つながりに溺れる人たち』(幻冬舎)。

ブログ:http://akiakatsuki.hatenablog.com/

Twitter:@akiakatsuki

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