UPDATE カリフォルニア州ハリウッド発--仮想現実が現実のものになろうとしている。スマートフォン大手のサムスンとFacebook傘下のOculus VRは11月、初めての仮想現実(VR)ヘッドセットを一般消費者向けに広く発売する予定だ。「Gear VR」というこのヘッドセットは99ドルで、新しくリリースされた「Note 5」や「Galaxy S6」などサムスンが2015年に発売した一連のスマートフォンを含む携帯端末と連動する。
Oculusの最高経営責任者(CEO)を務めるBrendan Iribe氏は、「モバイルVRがあれば、必要なのは素晴らしいモバイルゲーム端末とスマートフォンだけだ」と当地で開催された同社の開発者会議で述べた。
同製品のリリースは、発生期にあるVR業界における変曲点となるものだ。厚みのある黒いボックスでユーザーの目を覆う形状の同ヘッドセットは、多くの製品が既にあるリビングルームに新しい製品をさらに追加したいと消費者がどの程度考えるかを見定めるための最初の試みとなる。業界専門家の中には、2020年までに出荷台数が3000万台にも到達するという、バラ色の未来を予測する見方もある。その一方で、そのような予測値は楽観的すぎると警告する見方もある。
それでも、コンピュータが生成する世界にユーザーを置くVRの可能性は、ハイテク業界でも最大規模を誇る多くの企業を魅了している。FacebookのCEOを務めるMark Zuckerberg氏は、VRについて、われわれの生活や仕事のやり方にスマートフォンやタブレットと同程度の影響を及ぼす可能性があると述べた。Facebookは2014年、Oculusを20億ドルで買収した。
「VRは、誰もがあらゆるものを創造し体験することのできる、次なるプラットフォームである」と、Zuckerberg氏はイベントで述べた。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス