サンフランシスコで9月9日に開催されたApple Special Eventのハンズオン体験レポート第6回。今回はiPad Proとともに紹介された、キーボード付きのカバー、169ドルのSmart Keyboardの打ち心地をレポートする。
「Apple Pencil」は未来の鉛筆--書き心地を松村太郎が体験iPad Pro向けのキーボードカバーとして用意されたSmart Keyboardは、MacBookと同じバタフライメカニズムを採用した薄型キーボードを、スマートカバーの専用素材で包み込み、カバー、スタンド、キーボードの用途で利用できるよう、折りたたみ方を工夫した製品だ。
Smart Keyboardの装着は、これまでのSmart Coverと同様だが、カバー部分を折りたたんでスタンドにし、キーボード部分をテーブルに接地させると、iPad Proと接続する3極のSmart Connector用の端子がスタンド最下部に用意された状態になる。
ここにiPad Proを置くと、KeyboardとiPad Proが接続を認識し、すぐにキーボードが利用できるようになり、スタンドに立てている状態であれば、つねにキーボードを利用できる。
ワイヤレスキーボードもレイアウトを自由に組み替えられるのは便利だが、Bluetoothのようにペアリングの設定をしたり、途切れてしまった接続を再確立する必要がある。電波干渉の起きやすいオフィスなど、環境によっては仕事がスムーズに進められないこともある。iPad ProとSmart Keyboardには、こうした「信頼性」を高めながら、キーボードを持ち運べるようにする工夫が施されている。
さて、肝心の打鍵感だが、前述の通りMacBookと同じメカニズムで、1キーずつが独立して配置される方式を採っている。ただしキートップはMacBookの方が大きいが、Smart Keyboardでも充分な大きさを確保している。しかし、キーストロークはきわめて浅い。
MacBookの打鍵感が「パチパチ」だとしたら、Smart Keyboardはより静かな音を奏でる。その理由は、Smart Keyboardがファブリックでキーボード部分も覆われているためだ。接写してみると、ファブリックでキーごと覆われている様子が分かる。
表面には適度な繊維の感触と抵抗が残るものの、指先の素早い動きに引っかかりを覚えることはなかった。キーボードこそ、好みに大きく左右されるインターフェースではあるが、既存製品ではMacBookがイメージとしては近い。
筆者はMacBookとともに打鍵感のしっかりした外付けキーボードも利用しているが、きわめて浅いストロークのSmart KeyboardではMacBookと同じコツ、なるべく指先を弾ませず動きを小さくしながらタイピングをするのがおすすめだと感じた。
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