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スマートフォンネイティブが見ている世界

「LINEバトン」で流出も--顔写真や個人情報を自ら晒す高校生

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 女子高生はよくスマホで“自撮り”をする。高校3年女子A香は、「顔写真はみんなSNSに投稿しているし、友達の写真も断りなしにアップする。特に問題が起きたこともないし、出会いが広がるからいいと思う」と断言する。

 少し前の調査だが、マカフィーの「高校生のCGM(消費者生成メディア)利用実態」調査(2010年)を見てみよう。書き込む内容は趣味のこと(82.5%)が最多で、以下、身の回りの出来事や学校のことが続く。このうち約半数の47.3%は自分や他人に関する個人情報を書き込んだことがあり、男子(34.9%)よりも女子(57.4%)が多くなっている。

 書き込んだ個人情報は、自分や他人の状況(31.1%)、自分や他人の写真(21.6%)、氏名(19.6%)となった。つまり全体の2割が自分や他人の写真、氏名などを書き込んでいるというわけだ。スマホやSNSが普及した今、この傾向はさらに加速していると考えられる。

 高校生は個人情報についてどのようにとらえているのか。高校生の個人情報に対する感覚と、そのために起きる問題について見ていこう。

SNSは自己表現の場であり出会いの場

 10~30代の男女を対象にしたリビジェンの「アイコン画像・プロフィール画像」についての意識・実態調査(2014年3月)によると、仕事や学校などで新しく会うことになる人について、事前にSNSアカウントなどのネット情報から調べたことがある人は、全体の27.5%だった。そのうち、会ったことがない人のアイコン画像を見た後に実際に会った時、「全然違う」と思ったことがある人は、69.3%に上った。

 SNSで投稿のたびに表示されるプロフィール写真は、その人のイメージを決定づけるものであり、重要な存在だ。それだけでなく、SNSで交流する人たちに対するアピールの場にもなる。自分の姿を“盛る”のは当たり前、というわけだ。

 女子高生と女子大生を対象にしたフリューの「恋愛とSNSに関する意識調査」(2015年6月)によると、16.2%がSNSのプロフィール画像に対する一目惚れを経験していた。そのうち48.1%は相手にメッセージを送り、その結果付き合ったという。

 高校生たちにとって、SNSは自己表現の場であり、出会いの場でもある。投稿するだけでなく、出会いを広げるために多くの人に見てもらいたいと思うため、これが元で問題につながることがある。

バトンは個人情報の宝庫

 「バトン」をご存じだろうか。最近では中高生の間で、「LINEバトン」が流行っている。バトンとは特定の質問集のことで、答えた人は次の人を指名して回す仕組みとなっており、主にタイムラインに投稿される。

 ティーンを対象に実施したマイナビティーンズ調査(2015年7月)によると、LINEバトンについて「知っている」と回答した人は、全体の55.7%だった。知っている人に対して、実際にLINEバトンをやっているかを尋ねたところ、「やっている」と回答した人は12.5%だった。やっている子は多くはないようだが、見たことがある人というと、かなりの数になるのではないか。

 LINEバトンの中味を見たことはあるだろうか。個人情報のオンパレードで、十分に個人が特定できる質問が並んでいる。LINE Qなどで「自己紹介バトン」で検索すると、多くのLINEバトンが出回っており、質問例を見ることができる。たとえば以下のようなものだ。

 以下のことに答えてね!

 名前、年齢、性別、身長、体重、幼稚園・保育園、小学校、中学校、高校、大学、クラス、担任の名前、好きな人、部活、家族構成、姉弟の学年、住所……

 質問例を見ると驚かされる。多くの自己紹介バトンに名前と学校名、クラスなどの質問があるが、これだけそろえば個人の特定は簡単だ。その上、住所を聞くものまであるのだ。


LINEバトンは個人情報を聞くものが多い

 過去にはmixiでも、バトンが流行ったことがある。バトンの仕組みは指名制だったり、足あとをつけた人がやらなければいけないものもあった。シークレットバトンという回答のみを投稿し、質問が気になって尋ねた人は自分も答えなければいけないというものもあった。

 mixiバトンとLINEバトンが違うのは、個人情報があふれているか否かではないだろうか。mixiにはそもそも個人情報はほとんど登録せず、ニックネームで友達とだけつながっている人が多かった。バトンの質問にも個人情報を聞くものはまず見かけなかったように思う。これは、上の世代とティーンで個人情報に関する意識が変わってきたためだろう。

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