近年、訪日中国人が増えていると言われていますが、改めて数字で確認してみましょう。日本政府観光局(JNTO)調べによると、2014年度は前年から100万人以上増加して240万9158人が来日しているとされ、10年前の約4倍となっています。
また、JNTOからの最新発表(2015年7月推計値)によると、7月単月の訪日中国人数は前年同月比105.1%増の57万7000人と国別に見ても単月最高を記録。7月までの時点で、2015年の訪日中国人数は昨年1年間での人数を超えており、今後もこの勢いは続くと見られます。
増加の背景としては、円安の影響のほかに、中国と日本を結ぶ航空便の増便や新規就航、格安航空会社の勢力拡大なども後押ししているとみられます。
また、日本政府が2014年4月の消費税8%への増税に合わせ、訪日する外国人観光客に対する消費税免税拡大策を実施したことや、外国人旅行客に発行するビザの有効期間を延ばす対策を講じたことも要因の1つと言われています。
中国におけるソーシャルメディアの書き込みは、訪日中国人数の推移と比例して件数が拡大しています。
こうした書き込みの拡大が、さらなる日本旅行、日本製品の人気を拡大させており、日本旅行経験者の体験記などの書き込みに対して、「うらやましい」「日本へ行きたい」「日本で◯◯を買いたい」というコメントも非常に多く見られます。
訪日数が確実に増加している中国人ですが、消費金額の方はどうでしょうか。
こちらも確実に拡大しているようです。日本を訪れる外国人の消費金額を見ると、中国人の消費単価は他国を大きく上回り、調査対象国では唯一20万円を上回っています。
このような状況を背景に、訪日中国人による消費行動の恩恵を受けようと思われる企業も増加しているのではないでしょうか。本連載では、訪日中国人による消費行動について、引き続きインフォグラフィックを交えて解説していきたいと思います。次回もお楽しみに!
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