Appleは米国時間7月14日、新型「iPod touch」をひっそりと発表した。新しくなったiPod touchは、「iPhone 6」と同等の端末にアップグレードされている。前モデルより高速で、カメラの性能も向上しており、楽しく機能的な製品が「iOS」ファミリーに加わることになる。
iPod touchは「ポケットサイズの『iPad』」という呼び名も定着しているが、その特徴は今回のモデルでも変わっていない。MP3プレーヤーでもあり、「App Store」への入り口でもあるiPod touchは、iPhoneで得られるのと同じような体験を数分の一の価格で提供する。ただ、安くはない。特にAmazonの「Kindle Fire HD 6」「Kindle Fire HD 7」といった安価なタブレットとは価格に大きな開きがある。
とはいえ、新型iPod touchはiOSエコシステムに参加するための最も安価な手段の1つだ。価格は16Gバイトモデルの199ドルからで、最上位の128Gバイトモデルは399ドル。もちろん、キャリアとの契約は必要ない。アンロック版iPhone 6は最安モデルでも649ドルで、さらに月々のサービス利用料金もかかる。
だが、iPod touchは熾烈な競争に直面している。ほとんどの人は既にスマートフォンを持っているし、以前はiPod touchの強みだった分野にスマートウォッチやタブレットが浸食してきた。
新型iPod touchは小さい。iPhone 6と比べれば、ちっぽけなデバイスと言ってもいいだろう。ハードウェア設計の大半は、前モデルである第5世代iPod touchと同じで、4インチ、1136×640ピクセル解像度(iPhone 6は1334×750ピクセル)のディスプレイを搭載する。ピクセル密度は326ppiで、iPhone 6と同じだ。ハードウェアの残りの部分はiPhone 6と同等の性能に引き上げられており、Appleの64ビット「A8」チップ、モーショントラッキング用の「M8」モーションコプロセッサが搭載された。
Apple製品に対する考えは人それぞれだとしても、クールなアプリやモバイルゲームの新作は、大半のものがまずiOSに提供される。iPod touchはハードウェアの性能が強化されたため、通常iOSでしか利用できないゲームやアプリが動作する。したがって、ポータブルエンターテインメント端末の購入を検討しているがiPhoneは欲しくないという人にとって、iPod touchは比較的安価な選択肢になるだろう。
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