UPDATE サムスンが2015年第2四半期決算を発表した。4月にフラッグシップ機「Galaxy S6」と「Galaxy S6 Edge」を発売した同社だが、7月に入って売上高と営業利益ともに前年同期を下回る見通しを示し、今回の発表は予想に沿った内容となった。前年同期より売り上げは7.3%、営業利益は4%落ち込み、7四半期連続の減益となった。
今後も困難な状況が続く兆候として、サムスンは2015年度後半の業績について、「山積する課題を示すものになることが予想される」と警告し、自社のテレビおよびチップ事業の強みを生かすことで「業績の改善に努めていく」とした。
ここ数四半期はAppleとの競争に苦戦してきたサムスンだが、同社はスマートフォンの新モデルGalaxy S6とGalaxy S6 Edgeがモバイル事業を回復させるものと期待していた。
サムスンは声明で、「Galaxy S6の発売にもかかわらず、スマートフォン出荷台数が低調であるとともに、新モデル発売時のマーケティング費用が増大した」と述べた。
同社は、「Galaxy S6およびS6 Edgeの価格を見直し」、新たにプレミアム、ミッドレンジ、ローエンドの各モデルのスマートフォンを投入することで、同社モバイル事業の業績改善に努めていくと述べた。サムスンの計画に詳しい情報筋によると、同社は新たな購入者を引き付けるために、S6とS6 Edgeの価格を引き下げる予定だという。
第2四半期の営業利益は前年同期比で4%減となったが、下げ幅は最近の四半期と比べるとはるかに小さい。2015年第1四半期は前年同期比で30%減、2014年第4四半期が36%減、同第3四半期が60%減となっている。
サムスンは、ハイエンド端末市場ではApple、ローエンド端末市場では中国ベンダーのXiaomi(シャオミ)といった新規参入企業を相手に苦戦が続いている。
サムスンは端末の販売台数を明かしていないが、アナリストらの推計では、第2四半期のスマートフォン出荷台数は7100万~7600万台で、Galaxy S6とS6 edgeはそのうちの20%強を占めたとThe Wall Street Journalは伝えていた。調査会社Strategy Analyticsによると、サムスンの前年同期の出荷台数は推計で7450万台だったという。
モバイル部門を統括するJ.K. Shin氏は、フラッグシップモデルのS6シリーズがサムスンの端末出荷台数で最高記録を達成するとの見通しを示していたが、Galaxy S6 edgeは人気の高さが予想されるとともに、ディスプレイの製造が困難なことから、2015年通期は供給不足が続くと見られる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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