米連邦地方裁判所のRodney Gilstrap判事は米国時間7月7日、特許を保持するSmartFlashが起こした訴訟でAppleに5億3290万ドルの損害賠償を命じた2月の評決を棄却した。Reutersの記事によれば、Gilstrap判事は自身が損害額の評価方法について説明した際に、陪審団を「偏らせた」可能性があると述べたという。判事は損害額についての再審理を9月14日に行うことを命じたと、同記事は伝えている。
SmartFlashは自らは製品を生産していないが、特許ポートフォリオを所有し、これをデバイスメーカーにライセンス提供している。
SmartFlashは2013年に、Appleの「iTunes」ソフトウェアが自社の保有する特許を侵害しているとして、同社を相手に特許侵害訴訟を起こした。サムスン、Google、Amazonに対しても同様の特許訴訟を起こしたことがあるSmartFlashは、Appleを訴えたこの裁判で勝訴していた。
2月の時点で、陪審団はAppleに対し、特許侵害の賠償金として5億3290万ドルを支払うように命じる評決を下した。SmartFlashは8億5200万ドルの損害賠償を要求していたが、Appleは損害額が450万ドルを上回ることはないはずだと主張していた。
Appleが損害賠償を命じられてから2日後、SmartFlashは同じ特許に関する2つ目の訴訟を起こした。ただしこちらの訴訟では、最初に訴えた時点では存在していなかった「iPhone 6」「iPhone 6 Plus」「iPad Air 2」などの製品が対象となっている。
今回の判事の決定は当初の損害賠償額を棄却したものであり、これによって損害額の評価のみが改めて行われることになる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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