世界最大のソーシャルネットワークであるFacebookは、データセンター拠点をさらに拡大する動きとして、米テキサス州に新施設を開設する計画を発表した。
Facebookは米国時間7月7日、テキサス州フォートワースで新しいデータセンターの建設をすでに開始したことを明らかにした。
この施設は、Facebookのデータセンターとしてはオレゴン州、ノースカロライナ州、アイオワ州、スウェーデンの施設に続くもので、米国で4カ所目、世界全体では5カ所目となる。
Facebookでインフラ担当バイスプレジデントを務めるTom Furlong氏は、声明で次のように述べた。「既存の施設と同様、われわれはフォートワースが、世界で最も先進的で効率的かつ持続可能なデータセンターの1つになることを期待している。データセンターの設計において当社が続けている取り組みは、インフラ効率における当社の施策全体の重要な部分を占めており、これによってわれわれは過去3年間で20億ドルを超えるインフラ費用を節約できた」
Facebook独自のデータセンターと関連技術は、すでに十分に確立されている。
カリフォルニア州メンローパークに本拠を置くFacebookは、2014年11月にアイオワ州アルトゥーナにデータセンターを開設したばかりだ。この施設で採用しているデータセンターファブリックは、マシンツーマシン(M2M)のトラフィックを規模に応じて高速化する目的で開発されており、次世代のアーキテクチャと呼ばれている。
そうした目的は、売り上げの多くをモバイルチャネルに依存し続けているFacebookにとって極めて重要だ。
Facebookで米西部地区のデータセンター運用担当ディレクターを務めるKen Patchett氏は、ブログ投稿で、フォートワースのデータセンターは「Internet.org」の稼働に欠かせないものになると指摘した。Internet.orgはFacebookの野心的な取り組みで、インターネット接続を世界中の発展途上国市場や辺境地域にもたらすことを目指している。
フォートワースの施設は、電力を100%再生可能エネルギーで賄うともうたっており、Facebookが進めている「Open Compute Project」などオープンソース技術に関する取り組みのモデルになると期待されている。
Patchett氏の説明によると、そうした電力の多くは、フォートワースのデータセンターから90マイル(約145キロ)離れた場所に建設中の新しい風力エネルギー施設から調達するという。この施設の建設は、Citigroup Energy、Alterra Power、Starwood Energy Groupとの提携を通じて行われている。
特筆すべきこととして、フォートワースのデータセンターは、冷却をエアコンではなく外気に頼る計画でもある。
「そう、ここテキサスで経験するような夏の盛りでも、われわれにはそれが可能なのだ」と、Patchett氏は冗談めかして書いている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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