英国の公共放送局BBCが、「Micro Bit」の詳細を明らかにした。Micro Bitは、新しい世代にプログラミングを教えることを目的に、英国の約100万人の子供達に無料で配布される予定の新しいマイクロコンピュータである。
技術がますます直感的なものとなり、自分のお気に入りの機器を動かしているコード行から人々がますます疎遠になる中、マイクロコンピュータの使用を通じて子供達にプログラミングに興味を持ってもらおうと、複数の組織が取り組みを進めている。マイクロコンピュータは、あらゆる種類のプロジェクトに適用できるシンプルで安価なデバイスだ。そのような柔軟な機器として、これまでに最もインパクトがあったのは「Raspberry Pi」だが、BBCは今回、同社独自のマイクロコンピュータを、若い世代を対象としたプログラミング教育で何を成し遂げられるかを示す手本にしたいと考えている。
Micro Bitは、10月に各学校に提供され、7年生(11〜12歳)のすべての学童に無料で配布される予定だ。このプロジェクトは、BBCが29のパートナーと共同で実施している。Microsoftもそのパートナーの1社で、Micro Bitのブラウザベースのプログラミングインターフェースを構築した。
Micro Bitそのものは、4cm×5cmという小さなものだが、その小さなフレームに多数のインタラクティブな要素が詰め込まれている。例えば、25個のLEDからなるグリッドは、文字を表示するように直ちにプログラミングすることができる。また、プログラム可能なボタンが2つあり、内部には加速度センサとコンパスが内蔵されている。Micro Bitは、他のセンサやデバイスとの通信を5つの入出力リングを介して、または、Bluetoothを介してワイヤレスに実行する。
デザイン面では、丸みを帯びた形にかわいいロゴと目立つボタンから、楽しく遊べるように設計されていることが明らかである。そのインタラクティブ性によって、この新しい機器を、よりスタティックなRaspberry Piよりも瞬時に魅力を感じるものにしたいとBBCは考えている。
現在のところ、Micro Bitは英国の7年生の子供達だけに配布される予定だが、BBCは英国時間7月7日、世界中に向けた一般販売を視野に、同技術をライセンス提供するための非営利組織を設立する予定だと述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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