米連邦第2巡回区控訴裁判所は、Appleが実際に書籍出版社と共謀し、電子書籍分野で足がかりを得ることで、結果的に競争を阻害したとの判断を示した。
控訴裁は米国時間6月30日、Appleが米大手出版社5社と共謀して電子書籍の価格を操作し、この分野で自らの地位を確立して、市場におけるAmazon.comの立場を損ねようとしたとの判決を、2対1で支持した。この日、Reutersなどが最初に報じた。判事らは、Appleが出版社と協力して新しい価格条件を設定することにより、独占禁止法に違反したと述べた。この敗訴によってAppleは、以前の和解契約の一環として4億5000万ドルを支払わなければならなくなる。4億ドルは消費者に支払い、5000万ドルは原告側弁護士に支払う弁護士費用だ。
Appleは、すぐにこの判決を批判した。
「Appleは電子書籍の価格操作で共謀しておらず、今回の判決がそうした事実を何ら変えることはない。当社は、『iBooks Store』が消費者にもたらしたイノベーションと選択肢を裁判所が認識していないことに失望している。当社はこの件を終わらせたいが、この訴訟は原則と価値にかかわるものだ。当社は2010年に何ら間違ったことをしていないと認識しており、次の措置を検討している」(Appleの広報担当者)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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