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過去最長の3時間、1200人が出席--シャープ、総会で株主からの厳しい声 - (page 2)

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「経営陣の責任が伝わってこない」

 株主総会では、午前10時50分過ぎから質問を受け付けたが、その内容は例年になく厳しいものとなった。

 株主からの質問では、「高橋社長の退任を求める」「経営陣の責任が伝わってこない」「会社の存在価値が落ちている」「株主を馬鹿にしているのか」といった言葉も発せられ、エキサイトした株主に対して高橋氏が退場を求める一幕も見られたほどだった。

 「高橋社長は辞めた方がいい」という声は、何度も株主の質問の中にあがった。

 「高橋社長は、立て直すと言っているだけで月給が入ってくる」「立て直すと言っているが、信用することができない」といった発言もあったが、高橋氏は「中期経営計画をやり遂げ、復活させることが私に課せられた使命だと考えている」と繰り返し発言。「なんとしてでも、私を先頭に立てていだたき、再生に向けて取り組んでいきたい」と強く発言した。これに対して、株主からは「いきたい、というだけでは株価は上がらない」との声があり、高橋氏は改めて「取り組んでいきます」と発言した。

 役員の退任については、「今回、3人の取締役が退任し、さらに執行役員も退任する。これは、社員の削減比率よりも高い」と説明。高橋氏を含めて“仲良し3人組”と報道されている副社長の水嶋繁光氏と大西徹夫氏の人事については、水嶋氏が代表権を外れ、渉外を担当。大西氏は取締役を外れ、3分の1を占める液晶のカンパニー長を支える立場として、液晶の構造改革を推進する役割を果たすと説明し、「仲良し3人組というのはメディア特有の表現。トップが仲良しでは経営ができない」とした。

事業構成を5つのカンパニー制にする
事業構成を5つのカンパニー制にする

 リストラによって優秀な技術者の流出がないのか、という質問に対しては、「市場環境の変動に対して弱い。固定費が重たいのが原因であり、人員削減という苦しい決断をした。技術の流出は、退職しても社内で得た技術は他社に流用しないという契約をしており、技術流出には細心の注意を払っている」と回答した。

 一方で、5億円へと資本金を減資することについても質問が相次いだ。「トリックではないか」「姑息な考え方ではないか」といった資本政策に対する仕組みや意図に関して疑問を呈する声もあがった。

 これについては、取締役常務執行役員の橋本仁宏氏が回答。「増資したあとに、会社の貸借対照表の純資産の部で振り替えるものであり、株主が所有する株に影響を与えるものではない。減資の理由は、利益剰余金の欠損解消と事業環境、財務環境、今後の資本政策に向けたものである」と説明した。

 「資金調達については、時間的制約があるなかで、ジャパン・インダストリアル・ソリューションズとも交渉してきた。この条件は妥当なものだといえる。有利発行ではない」(橋本氏)

 資本金3億円以下が中小企業であり、「シャープは、これからも大企業として事業経営をしていくことになる」とした。

 さらに、鴻海(ホンハイ)精密工業による経営支援の話題については、「直接こちらに話はない。鴻海の出資で堺の液晶パネル生産会社が黒字化を実現した経緯があるのは確かだ。スマホにおいて、一緒に中国市場で展開しようとしたこともあったが、尖閣諸島の問題が発生し、断念した経緯がある」などとした。

 2015年度の最終赤字が1800億円になるとする一部報道などを例にあげ、「報道では、シャープが潰れると書かれている」「新聞に書かれていることを隠し通すのか」といった声もあり、なかには、「株主に対する招集通知には、この情報が含まれていなかった。株主を馬鹿にしているのか」といった厳しい声も出ていた。

 高橋氏は、「これらは私やシャープが発表したものではない。情報漏洩には気をつかっているが、憶測報道もある。発表できる内容はしっかりと発表している」と答えた。

 3月に報道されたソーラー事業撤退についても、憶測記事の例として取り上げ、「あれは嘘である」としたほか、週刊誌にあった安倍首相の指示でシャープを潰さないといった動きがあったとの報道についても「私は安倍首相に会ったことがない」と高橋氏は否定した。

 業績悪化を背景にした株価下落で「老後の資金が飛んでしまった」とした株主に対しては、「株価が大きく落ちている。反省している」とし、「シャープの株を購入していただいたのに、こんな形になり、申し訳ないと考えている。復活させたい」と語った。

 別の株主は、「株主は不安を持っている。シャープを絶対に潰さないということを約束してほしい」とする質問には、「中期経営計画を絶対にやり切るのがわれわれの強い決意である。シャープを復活させるという強い意志でやっている。誰も潰すつもりではやらない。全力で潰さないようにやっていく」と語った。

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