UPDATE ロサンゼルス発--Microsoftの「Xbox」は、単なるリビングルームのゲーム機という枠組みを超え始めているようだ。Microsoftは今回初めて、同社の事業のさまざまな分野を集結させて、ゲーム機「Xbox One」をテレビに接続してあらゆるものをあらゆる場所でプレイできるプラットフォームに仕立て上げようとしている。
Microsoftはこれを実現するために多数のゲームを取り入れ、次期Windows OSである「Windows 10」を活用する一連の新機能を導入した。ロサンゼルスで開催されている2015年最大のビデオゲーム見本市「Electronic Entertainment Expo(E3)」で、いくつかの新機能が発表された。Windows 10はPCおよびタブレットを対象に米国時間7月29日に提供される予定だが、Xbox Oneにはその後2015年中に、ソフトウェアアップデートとして提供される。
ロサンゼルスにあるガレンセンターの壇上で発表された多くのゲームは、Xbox OneとPC向けに同時リリースされ、PC上でゲームを変更するという人気の高い機能など、同じ機能を初めて共有することになる。
一部のゲームは、一方のプラットフォーム用に購入すればもう一方のプラットフォームにも無料でダウンロードできるほか、別のプラットフォームを使用する友人とオンラインでプレイできるようになる予定だ。Windows上では提供されていないゲームについて、Microsoftは、任意のXboxのゲームをコンピュータにストリーミングして、Xbox Oneコントローラでプレイできるようにする。Microsoftは2015年秋に、新しいプロ仕様のコントローラ「Xbox Elite Wireless Controller」をリリースする。追加ボタンや交換可能なコンポーネントなど、マウスやキーボードを駆使して本格的に競争に参戦する筋金入りのゲームプレーヤーが、ゲームコントローラについて物足りないと感じている部分に対処する製品となる予定である。
Xbox Oneには下位互換性も実装され、前機種の「Xbox 360」のゲームがプレイ可能になる予定だ。これによって、同社の新しいゲーム機Xbox Oneに対する最大の批判の一部が解消される。
Microsoftはまた、「Halo 5: Guardians」「Rise of the Tomb Raider」といったゲームのラインアップも発表している。Xbox Oneはもはや、単なるゲーム用コンソールではない。それはPCへのゲートウェイであり、さらには、仮想現実(VR)や、3D画像を現実世界の環境に重ね合わせるMicrosoftの拡張現実ヘッドセット「HoloLens」といった未来のゲームコンセプトへとつながるものである。
Microsoftは、開発企業Mojangを2014年に25億ドルで買収した後、「Minecraft」のHoloLens用の特殊バージョンを開発している。同社は壇上でMinecraftのデモを行い、拡張現実の力をライブで披露した。
またMicrosoftは、仮想現実に取り組むメーカーの事実上のパートナーとして自社を位置づけている。Microsoftの幹部らは、ソフトウェアメーカーValveとの新しい提携を発表した。Valveは、ハードウェアメーカーHTCとともにVRヘッドセットを開発している。Facebook傘下のOculus VRは先週、Microsoftと提携し、2016年初頭にリリース予定の「Rift」に、Xbox Oneコントローラと連携させることを発表している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス