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タクシー配車「Uber」が見据える交通の未来--高橋社長に聞く - (page 2)

藤井涼 (編集部)2015年06月15日 09時00分
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 我々はグローバルのプラットフォームですので、58カ国300都市以上で、アプリの設定を1つも変えずに同じ使い勝手で利用することができます。そのため、海外からきた方や、日本人が海外に行った際に非常に便利です。

  • 海外でも同じように利用できる

 Uberのドライバーに聞くと、日本では利用者の3割くらいが外国人だそうです。都市で流しのタクシーを拾うと、英語が話せるか分からないし、土地勘がないので無事に行き先にたどり着けるか不安になりますが、Uberなら自分が使い慣れたユーザーインターフェースで目的地を入力すれば迎えに来てくれて支払いもカードなので、その場でのやりとりはない。そこは1つ大きな価値となっていると思います。

 また、乗車履歴が残っているので、もし高額な請求があってもサポートに連絡すれば、24時間以内に返事がくるため、そこで安心感もあると思います。日本の方が海外に行って実際に使っていただければ、本質的に良さが分かると思います。

――東京オリンピックが開催される2020年には、訪日外国人も増えるのでUberの需要は高そうです。海外のみで提供されているサービスもあるのでしょうか。

 都市によって異なりますが、たとえばニューヨークでは、自転車で荷物を届けてくれる「UberRUSH」というメッセンジャーサービスを提供しています。あとは「UberEATS」というフードデリバリーですね。普通、依頼してから作り始めて配達すると30分から1時間はかかりますが、UberEATSなら10分ほどで届けてくれます。そういった今までになかった価値観を実現しています。

  • 「UberPool」

 「UberPool」という相乗りサービスもあります。たとえば、Aさんを迎えに行って、同じタイミングで同じ方向に行くBさんも拾って、それぞれの目的地で降ろすというものです。そうすると、2台のクルマが1台で済むので交通量が減ります。渋滞の軽減につながっているというデータも取れてきているので、ここには可能性を感じています。

 私たちが目指しているのはあらゆるものを効率的に運ぶこと。超効率化すると何が起こるかというと、1時間にできる件数が増えてドライバーが多く稼げるようになります。そうすると回転率が上がるので、ユーザー側も料金が安くなり利用回数が増える。このポジティブな循環が多くの地域で起きている。それがこれだけUberが成長している秘訣ですね。

――日本では法規制の問題もありますが、国の対応については。

 法規制については、最近はシェアリングエコノミーという言葉や、ITを使ったオンデマンドサービスなども増えてきているので、そういう議論は以前より活発になっていると思いますが、もっとスピードアップしていかないと2020年には間に合わないのではないかという危機感は持っています。

 先日、フィリピンではUberのサービスやライドシェアが完全に合法化されました。日本にいると全然そういう感覚はないですが、他国ではどんどん新しい技術やイノベーションを取り込んで、社会を進化させようとしている。そこは日本としても見習うところは多いと思います。日本はすでに進化して便利な分、そういった危機感やすぐにやらないといけないという感覚が薄いのですが、国をあげてそういった政策やITを活用した取り組みを進めてほしいですし、我々も参加したいですね。

 ただ、時間はかかると思います。米国でもいろいろな州で合法化が進んでいますが、何年も前から議論していました。海外のキャッチアップの状況から抜け出して、日本発のサービスが出てくるためにも、そこを整備しないといけないと思います。

――今後は日本でどうアプローチしますか。福岡で試験的に実施したライドシェア検証プログラム「みんなのUber」は、道路運送法に触れる可能性があるとして、国交省から中止を指導されました。再開時期は検討中とのことですね。

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