過去のものとなっていた「Windows Mobile」の呼称がよみがえった。
Microsoftは、5年にわたりモバイル市場で鳴かず飛ばずの状態が続く「Windows Phone」ブランドの廃止を進めているが、その代わりに、同社のスマートフォン向けOSの前身となる初代モバイルOSの名前にちなんだ「Windows 10 Mobile」という名前を採用することを、米国時間5月13日付のブログ記事で明らかにした。同社は2014年秋から、Windows PhoneおよびNokiaに由来する「Lumia」の両ブランドと距離を置き始めていた。
2015年夏にリリース予定の「Windows 10 Mobile」は、あらゆるデバイスで動作するように設計された、いわゆるユニバーサルアプリの土台となる。また、このモバイルOSには、Microsoftの新機能「Continuum」も搭載される予定だ。Continuumは、スマートフォンがPCのモニタに接続され、マウスやキーボードでの入力に変わると、アプリのレイアウトが自動的に切り替わる機能だ。
Appleの「iOS」とGoogleの「Android」が登場する前、2000年から2007年にかけて、Windows Mobileは世界で最も人気のあるモバイルOSだった。現在のスマートフォンの前身であるPDA(個人携帯情報端末)のほとんどは、Windows Mobileを採用していた。
Microsoftは、新しいWindows 10 Mobileでこうした過去の勢いを取り戻したいと考えており、あらゆる種類や大きさのデバイスで実行可能なWindows 10の機能もこれに貢献すると考えている。同社の幹部は、2018年までに10億台以上のデバイスにこのOSが搭載されるようにしたいとの意向を示している。この目標達成を促すため、「Windows 10」は、現在のPC、タブレット、スマートフォンユーザーの大半に無料で提供される予定だ。ただし、Microsoftはいまだに正式なリリース日を明らかにしていない。
MicrosoftのWindowsマーケティング責任者を務めるTony Prophet氏はブログの中で「われわれは、よりパーソナルなコンピューティング体験をさまざまなデバイス間で提供できるようにWindows 10を設計した。それぞれのデバイスの種類に最適化されながら、誰もが慣れ親しんだ体験だ」と述べている。「Windows 10は、信じられないほど幅広い種類のデバイスを支えるはずだ。ここにはPC、タブレット、携帯電話、『Xbox One』『Microsoft HoloLens』『Surface Hub』など、あらゆるものが含まれる」(Prophet氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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