Advanced Micro Devices(AMD)が米国時間5月6日に開催した2015 Financial Analyst Dayでは、同社が今後数年間に用意しているチップのロードマップが、一部ではあるが明らかになった。その中で最も期待を集めているのが、次世代の高性能x86コア(開発コード名「Zen」)だ。
Zenについては全貌が明らかになったわけではないが、新たにいくつかの特徴が分かっており、AMDがパフォーマンスを大幅に強化する計画であるとの確認も取れた。AMDによると、この新しい高性能コアデザインは、Instructions Per Clock(IPC)スループットが40%向上しているという。
なお、ZenはCPUであってAPUではないため、オンボードGPUを搭載していない点にも注意する必要がある。
また、AMDはZenで、「Bulldozer」アーキテクチャによるClustered Multithreading(CMT)から、新たなSimultaneous Multithreading(SMT)デザインに移行する。SMTは、Intelが10年以上も前から採用している「Hyper-Threading Technology」に似ている。CMTからSMTへの移行によって、AMD製チップのパフォーマンスが10〜15%向上する可能性があることは、以前から指摘されていた。
Zenが採用する新型CPUソケット「AM4」は、2016年にリリースするAMD製APUでも採用される予定だ。Zenは、DDR4メモリにも対応する。
AMDは、Zenの出荷を2016年に開始することを認めたが、製造に使用するFinFETプロセスについてはまだ明らかにしていない。ただし、この製造プロセス技術は14ナノメートルアーキテクチャになると見られている。
さらに、新しいARMコア「K12」も発表された。これは高性能サーバおよび組み込みアプリケーションをターゲットとしており、エネルギー効率を考慮して設計されている。K12は2017年のリリースを予定している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス