サムスンは、ウェアラブルからスマート洗濯機にわたるインターネット接続デバイス向けの新しいチッププラットフォームを米国時間5月12日に発表する予定だと消息筋が米CNETに明らかにした。匿名を希望しているこの消息筋は、新しいハードウェアの名称が「Artik」となること、そして、カリフォルニア州メンローパークにあるStrategy and Innovation Centerが開発していることを明かしている。
サムスン電子の最高戦略責任者(CSO)であるYoung Sohn氏が率いる同グループは、ハードウェアにおける新しい技術、パートナーシップ、投資先を基本的には長期的視野に立って探求している。2013年はじめに1億ドルの米国投資ファンドを設立したSohn氏の役割はここ数カ月の間に拡大しており、サムスンの投資とR&Dの監督まで含まれるようになっている。サムスンは、米国のスタートアップ企業への資金提供に総額10億ドル以上を割り当てている。
Sohn氏は12日、Artikをサンフランシスコで開催のInternet of Things Worldカンファレンスの基調講演で発表する予定だ。同基調講演に関するプレスリリースでサムスンは、「画期的なIoTデバイスとサービスの新しい波を可能にする当社の大きなマイルストーンを披露する。このイベントは、業界リーダー、起業家、開発者、新興企業を一堂に集め、IoTの将来と大きな予想される結果について話し合う」ものであると述べている。
Sohn氏は次のように声明で述べている。「デバイスと人をつなげてよりすばらしい洞察を得るための努力を続けることで、われわれは、業界内の他社と協業する大きな機会を獲得し、人々の生活をより良い方向に変えられるよう実世界の問題に挑んでいる」(Sohn氏)
Artikは、サムスンの電化製品のみを対象としているわけではない。他のデバイスメーカーも、自社製品に同チップを使用することができる。
Artikは、Young氏が率いる開発機関からこの1年で登場する製品としては2番目となる。同グループは2014年5月、心拍数や血圧などウェアラブルユーザーの特定の健康特性を計測するための、新しいオープンソフトウェアといわゆるリファレンスデザインハードウェアを披露した。リファレンスデザイン(特定の技術がどのように機能するかを示すためのひな形となる製品)である同社の「Simband」フィットネスバンドは、将来的にウェアラブルで利用可能な新しいセンサモジュールを備える一方で、クラウドベースのソフトウェアプラットフォーム「Samsung Architecture for Multimodal Interactions(SAMI)」がデバイスから分析用データを収集する。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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