現在進行中のモノのインターネット(Internet of Things:IoT)のロードマップにおける次の節目として、Intelがリアルタイム分析の処理を目的として設計された「Xeon」プロセッサの新しいファミリを発表した。
Xeonプロセッサ「E7-8800/4800 v3」製品ファミリは、最大で18コア(前世代と比べて20%増)を備え、L3キャッシュ(LLC)は最大45Mバイトとなっている。こうした性能向上の相乗作用により、Xeonファミリに加わった新製品群では、時間あたりの分析セッションを「v2」セットとの比較で最大70%増加させられるとしている。
これらのチップは、インメモリコンピューティングとビッグデータによって自らのグローバルな事業慣行に影響を及ぼし、変化を起こそうとしている大企業や機関が扱う巨大なビッグデータセットのために作られたものだ。
Intelは、すでに17のメーカーと契約を結んでおり、これにはHewlett-Packard、Oracle、Cisco、Dellなどが含まれる。
Xeon E7 v3ファミリは、現在12のプロセッサモデルが準備されており、1000個単位の価格は1224ドルから7175ドルとなる見込みだ。
こうした価格は、総保有コスト(TCO)を最大で85%も削減しながら、「1ドルあたりの性能は10倍も優れる」ものだと、Intelでは強調している。
Intelはまた、「Apache Hadoop」ベースのソフトウェアとサービスを提供するClouderaとの提携と投資についても、現時点での最新情報を示した。
2014年3月、Intelは自社によるHadoopディストリビューションの計画を断念し、その資金をClouderaへの投資に振り向けた。Intelは当時、推定7億4000万ドルとされるClouderaの株式取得が、同社のデータセンターテクノロジへの投資としては過去最大だと強調していた。
そして今回、IntelはClouderaディストリビューションの4つのリリースに関する取り組みを含む、両社の提携に関する最新の情報を公開した。
今後について、IntelとClouderaは、Hadoopディストリビューションの次期アップグレードでは(Intelの新しいXeonプロセッサにも支えられて)、暗号化とオフロードのパフォーマンスが最大2.5倍向上することを明らかにした。
これは、1つのHadoopデータセット全体が、CPU性能のわずか1%を使うだけで暗号化できるようになることを意味する。
さらに、このアップデートでは、システム性能への影響を最小限にして、データベース全体の暗号化が可能になるとされている。つまり、Hadoopジョブの実行が高速化することで、さらに多くのHadoopジョブを同時に実行できるようになり、全体としては1度により多くの分析が可能になる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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