バルセロナ発--Intelは現地時間3月2日、モバイルプロセッサの「Intel Atom x3」「Intel Atom x5」「Intel Atom x7」を当地で開催中のMobile World Congressで発表した。「SoFIA」という開発コード名で知られていたx3は低価格のスマートフォンとタブレット向け、「Cherry Trail」の名で知られていたx5とx7はメインストリームおよびハイエンドのタブレット向けだ。
SoFIAは、新興地域のモバイル市場で急速に普及し始めた低価格スマートフォン用のプロセッサとして、2013年後半に初めて発表された。また、x3という正式名となったこの製品は、プロセッサと無線チップが1つのパッケージとして統合されたIntel初のモバイルシステムオンチップでもある。
x5とx7は、旧来品と比べてグラフィックス性能が大きく向上したほか、バッテリ持続時間と処理能力も向上した。Dell、Acer、Lenovo、Hewlett-Packard(HP)、東芝といったデバイスメーカーが、これらのプロセッサの採用をすでに決定しており、搭載製品を2015年上半期中に発売するものと見られる。
Intelは2014年、4000万台以上のタブレットにプロセッサを搭載してもらうという目標を何とか達成した。これは、同社のモバイルプロセッサを購入するデバイスメーカーに補助金を提供する取り組みが功を奏した面もある。だが、モバイルプロセッサ市場で首位を走るQualcommに比べれば、Intelのプロセッサを採用したスマートフォンの台数ははるかに少なく、大きく水を空けられているのが現状だ。
Intelの最高経営責任者(CEO)を務めるBrian Krzanich氏はこの日、タブレット向けプロセッサは同社の主力事業であるPC向け製品と関連が深いため、同社は意図的にタブレットを優先させたと述べた。だが、今度はスマートフォン向けプロセッサで同じような目標台数を設定する時期が来るだろうという。ただし、適切な製品を用意できるようになるには、まだ1年ないし1年半の期間が必要だと同氏は認めている。
また、Intelでは、PC向けプロセッサに「Intel Core i3」「Intel Core i5」、および「Intel Core i7」という名前を付けたのと同様に、x3、x5、およびx7という名前をモバイルプロセッサ製品群の新しい呼称とする考えだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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