総務省は4月30日、MVNO事業者と利用者へのアンケートの集計結果と、MVNOサービスの利用動向に関する2014年12月末時点のデータを公表した。
MVNOサービスの契約数は892万(前年同期比33.2%増)と増加傾向にあり、携帯とPHSの契約数が約8割を占めるという(3月31日付けの総務省報道資料)。
MVNOサービスの契約数の動向をサービス類型別にみると、通信モジュールなどを提供する事業形態(カーナビ、遠隔監視など)「モジュール型」では272万、MNOとは異なる独自の料金プランを採用しSIMカードによるデータ通信サービスを提供する事業形態「SIMカード型」は195万、MNOと同一の料金プランであり、すべてのネットワークをMNOに依存したサービスを提供する業務形態「単純再販型」が181万、MVNE事業などその他サービスは128万となる。
MVNOサービスの事業者数の動向では、MVNOサービスの契約数3万以上の事業者25社のうち、契約数10万以上の事業者は18社であり、契約数50万以上の事業者は5社。また「SIMカード型」を提供している契約数3万以上の事業者は13社、契約数10万以上の事業者は10社、契約数50万以上の事業者は2社であるという。なお、「データ通信のみ」を提供するMVNOサービスの事業者は12社(前年同期比3社減)であったのに対し、「音声通信・データ通信」の両方を提供しているMVNOは14社(前年同期比7社増)と増加した。
2015年3~4月に届出のあったMVNOにかかわる月額データ通信接続料については、前年度比で、NTTドコモは23.5%、KDDIは57.6%、ソフトバンクモバイルは61.5%の低減。
MVNOの認知度は、69.5%(前年度比20.1ポイント増)と上昇。MVNOを利用する理由としては、「月額利用料金の安さ(56.6%)」、「初期費用の安さ(30.3%)」、「都合の良い料金体系(18.4%)」などの料金面が大半を占めており、今後の利用意向については、「音声・データ共に利用したい(56.3%)」が最多。一方で、MVNOを利用しない理由としては「サービスの内容を良く知らない(51.3%)」が最多であるものの、2013年度よりも減少している。また、「通信品質に不安がある(13.5%)」、「サポートに不安がある(13.4%)」など品質面に関する不安を挙げている人が増加しているという。
MVNOで利用する端末の調達方法は、2013年度は「MVNOから購入(29.7%)」が最多だったが、2014年度は「国内販売の新規端末を購入(33.2%)」が最多となった。
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