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著者が“最も適切と思う長さ”で電子出版できるサービス--アマゾンが日本でも開始

井指啓吾 (編集部)2015年04月28日 16時29分
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 アマゾンは4月28日、著者が“最も適切と思う長さ”で電子書籍を配信できるサービス「Kindle Singles」を開始した。プロの作家だけでなく、新進の作家、出版経験のない人による作品や、英語やドイツ語のKindle Singlesでのベストセラー作品などを対象タイトルに追加していく方針。コミックの取り扱いも予定しているという。

  • 「Kindle Singles」サービスページ

 Kindle Singlesは2011年に米国で開始。現在は英国やドイツでも展開しており、これまでに900作品近い本を配信しているという。

 Kindle Singlesの書籍は、通常30~150ページ(400字詰め原稿用紙換算)で構成。価格は一冊99円~399円で、同社の電子書籍リーダー専用端末「Kindle」や「Fireタブレット」、Kindleのアプリに対応する。なお、Kindle Singlesに直接作品を提供した著者は、最大70%のロイヤルティを受け取れるという。

 開始当初、オリジナルの新作や翻訳作品を含むフィクションとノンフィクションのラインアップを提供する。例えば、直木賞作家の池井戸潤氏によるコミック・ミステリ「なるへそ」(400字詰め原稿用紙換算で43ページ、199円)や、中田永一氏によるライトノベル「ファイアスターター湯川さん」(同112ページ、99円)、航空評論家のジェフ・ワイズ氏によるノンフィクション「旅客機はどこへ消えたのか マレーシア航空MH370便の行方」(同150ページ、299円)などがある。

 Kindle Singlesについて、池井戸氏は「『なるへそ』は、以前小説誌に書いたきり、どこにも収録されず埋もれていた短編(私にしては珍しく、パロディ)です。今回それが、Kindle Singlesによって“発掘”され、こうして発表の場を得られたのは幸運なことだと思います」とコメントしている。

【追記:4月28日18時】通常の紙の本はおよそ10万字以上でないと本にならないが、電子書籍はそのような制約はない。出版関係者によれば、「紙メディア目線では、本にするには短く、雑誌や新聞の一つの記事よりは長い分量のテキスト(英語で5000~3万ワード)のマネタイズの機会を『Kindle Singles』が開いてくれた、との見方が米国でされてきた。一つの記事よりも長く、本よりは短いという定義を当てはめると、日本語の電子書籍では、5000字~数万字くらいのコンテンツが、Kindle Singlesのターゲットになる」という。【追記ここまで】

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