国立研究開発法人 情報通信研究機構(NICT)は4月8日、対災害SNS情報分析システム「DISAANA(ディサーナ)」(DISAster information ANAlyzer)のリアルタイム版の試験公開を開始した。
DISAANAは、Twitter上に投稿された情報をリアルタイムに分析し、「大雪が降っているのはどこ?」「孤立しているのはどこ?」「京都で交通事故が発生しているのはどこ?」といった質問に対する回答の候補を与え、一般のユーザーが現在生じている災害の情報を簡単に入手できるシステム。PC、スマートフォン、タブレット端末などのブラウザ上で利用できる。
NICTは2014年11月、東日本大震災後、1カ月間における日本語の全ツイート約6億5000件を対象に、対災害SNS情報分析システム「DISAANA」をウェブ上に公開。今回公開したリアルタイム版は、簡単な質問を入力すると、災害関連の情報をリアルタイムで分析、検索するという。現在流通しているツイートをリアルタイムで取得し、分析結果は最長4日間保持される。
モバイル版では、PC版と同様の機能に加え、GPS情報が利用可能な場合は、現在地周辺の災害関連情報をボタン1つで抽出して表示することも可能。また、デマ情報に対処するため、デマとの指摘や矛盾する情報がある回答候補には、特別にマークを付与して表示する。
今後は、自治体等の協力の下、災害時を想定した実証実験をし、実用上の問題などを明らかにするとともに、さらなる機能向上を図っていくとしている。
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