MHLコンソーシアムは、8Kビデオ解像度をサポートする新規格「superMHL」を発表した。その詳細を紹介するとともに、シリコンイメージから発表されたsuperMHLとHDMI 2.0規格に準拠したチップセット「sil9779」についても説明した。
MHLは、モバイル機器向けの高速映像伝送用インターフェースで、スマートフォン内のコンテンツをテレビなどの大画面に映し出すことができる。2010年の6月の登場以降、バージョンアップを重ね2013年8月にはMHL 3をリリース。現在MHLの対応機器は7億5000万台が出荷されている。
MHLコンソーシアムプレジデントのRob Tobias(ロブ・トバイアス)氏は「superMHLは、8K/120fpsを採用する最初の規格。これを使用すれば、ピクセル数が増えるだけではなく、エクスペリエンスを向上させることができる。窓の外を見ているような高精細で美しい映像を提供したい」とsuperMHLの魅力を話した。
superMHLは、MHLの最新規格として2015年の1月に発表された。8K/120fpsの映像を伝送でき、最大40Wの充電機能を装備。色深度48ビット、ハイダイナミックレンジ(HDR)対応などの機能を備える。オーディオ面では、Dolby Atmos、DTS:X、3Dオーディオなどを実現する。
コネクタは32ピンで6つの高速データレーンをサポートし、プラグの向きを気にせず使えるリバーシブル設計を採用。1つのデバイスから複数のディスプレイに接続して投影するマルチディスプレイのほか、複数のMHLデバイスを1つのリモコンで操作することもできる。「消費者に優しい設計で、ややこしいケーブルが必要なくなる」(トバイアス氏)という。
シリコンイメージが発表したポートプロセッサsil9779は、superMHLとHDMI 2.0規格に準拠したもの。8K/60fpsの解像度と、広色域規格「BT.2020」に対応。HDRやリバーシブルコネクタなどの特徴を持つ。ディスプレイ機器向けにsuperMHL入力1ポートとHDMI 3.0入力を3ポート、セットトップボックス(STB)などのソース機器向けにsuperMHL出力を1ポートをサポートする。
シリコンイメージジャパンの代表取締役社長である竹原茂昭氏は「4Kテレビはここ5年間で、年平均成長率42%という成長を続け、その勢いは加速している。4K市場のそのあとの8Kも期待できる」と話した。
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