HDMI2.0規格が、予定より1年遅れで発表された。これにより広く普及している映像および音声のコネクタ技術であるHDMIに、高解像度の4Kテレビに関してさらなる高画質映像のサポートが追加された。
これまでの、2009年版HDMI(High-Definition Multimedia Interface)規格であるHDMI 1.4は4Kの「Ultra HD」映像をサポートするが、いくらかの制約があった。解像度3840×2160では最高で毎秒30フレーム表示が可能だったが、4096×2160では毎秒24フレームまでの対応にとどまっていた。
しかしHDMI 2.0では高速HDMIケーブルで転送可能なデータ量が増加し、HDMI 1.4の10Gbpsから18Gbpsに高速化された。ベルリンで開催される家電見本市「IFA 2013」を前に、HDMI Forumが現地時間9月4日に発表したところによると、これにより最大で毎秒60フレームの4K映像信号サポートが可能になるとのことだ。
データ転送速度の向上により、HDMI 2.0ではデュアルストリームを転送し1つの画面に同時表示することも可能になった。さらに、最大32の音声チャンネルもサポートしている。
HDMIは映像コネクタ市場で支配的な地位を占めるまでに成長したが、競合するコネクタのDisplayPortもある程度のシェアを確保している。DisplayPortはすでに毎秒60フレームまでの4K映像をサポートしている。また、HDMI ForumはHDMI 2.0規格について、以前は2012年中ごろのリリースを予定していると述べていた。
HDMI Forumでは4K映像の視聴に高速対応HDMIケーブルの使用を推奨しているが、安価なHDMIケーブルでもおおむね問題なく使えるはずだ。HDMI Forumは、HDMI 2.0に伴う新しいケーブル規格の定義を一切行わなかった。
HDMI Forumに参画しているエレクトロニクス企業88社の関心は今、後継規格に向かっている。HDMI Forumの会長を務めるArnold Brown氏は声明で、「HDMI 2.0規格を公開したことで、われわれは今後、HDMI Forumの次期規格に向けてメンバー企業から情報提供や提案を募集することになる」と述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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