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What's Ingress ?

横須賀に“行かない理由”を逆手にとったIngressでの集客--ガチ勢も遊べるフィールドに - (page 2)

加納恵 (編集部)2015年03月20日 10時00分
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距離感、地形、観光地に恵まれた横須賀は「運のいい」場所

--猿島や鷹取山といった地元の人に親しまれた場所もIngressを通して位置付けが変わりましたか。

 Ingressをやっている人の間で猿島はかなり一般化されたと思います。猿島=横須賀とつながるようになりましたね。横須賀は海軍の町、米軍基地がある場所といった基礎知識はあっても、訪れる理由がなかったんですね。それが「Ingressもできるし、いかない手はない」という風にエージェントの中で週末の行き先ランクがぐっと上がってきた。観光地があるだけでは人は動かせなかったのですが、三笠公園にいけばMissionができる、猿島に渡れる、ネイビーバーガーが食べられるといったいくつかの要因が重なることで、“来ない”から“来る”への敷居をひゅんっと越えたのだと思います。今回はその敷居を可視化できました。

矢部 横須賀は東京から遠いイメージがあったと思うのですが、実際1時間程度でいけることに気づかれた方も多かったようです。横浜や鎌倉止まりだった人の背中をIngressが押してあげる要因になったのだと感じています。


堀正岳氏

 東京からの距離感も逆に良かったと思います。ちょうど切り離されていて、コンパクトな中に観光地も食事もIngressをやる土壌もすべてそろっている。そういう意味で横須賀はとても運に恵まれた場所だと思います。

--逆にほかの地域でIngressを取り入れるとしたら、また違う企画になるのでしょうか。

 そうですね。より遠い場所であればどう人を連れて行くのかを重視した方がいいですし、独自色の強い場所だったらそこだけでMissionが作れるかもしれません。ただ最も重要なのは誰が中心になるのか、だと思います。

 やはり責任の持てる市の職員や商工会の方がいらっしゃった方がいいですし、Ingressの楽しみ方を理解されている方が必要ですね。地域に人を呼びたいと考えていて、さらにIngressへの愛があふれている人、そのポイントに交わっている人が中心になるといいですね。

懸念点は“ガチ勢”と利害が反すること、1枚上のレイヤーで捉える

--Ingressを観光に取り入れる上でその辺りがポイントになりますか。


オオツネマサフミ氏

オオツネ 少し視点は異なりますが、監修をする上で気をつけたのは、ガチ勢と呼ばれるエージェントとの関係ですね。ガチ勢になればなるほど、ネットに情報を書き込みたくない、秘密にしておきたいという気持ちが強くなります。私自身もその気持はよくわかりますが、横須賀市商業観光課としてIngressに取り組む立場としては利害が反してしまうんですね。

 もうこれに関しては両者平行線で、お互いが完全に納得できる回答はないだろうと。そうしたガチ勢の声には耳を傾けつつ、こちらとしては“横須賀に人を呼びたい”という大義名分を掲げてやっていくことにしました。

 加えて「レジスタンス」「エンライテンド」で、どちらが有利で、どちらが不利だという話も出てきます。公平にやっていくことがもちろん正しいのですが、あまり公平すぎるとゲームとしてつまらない結果になりかねません。

 こうした問題まで慮っていたらこの手の観光促進はできないので、ある程度はドライに切り離して考えるべきです。ポータルを守りたいというエージェントの気持ちは理解しつつ、全体を盛り上げることが必要で、少し俯瞰する立場、1枚上のレイヤーから見ることにしています。

オオツネ 公平性を重視しすぎるとうまくいかないですね。以前、古崎さんと話した時に「とりあえず極端なことをしましょう」といったことがあって、一時的にどこそこのポータルでどちらかの陣営に有利といった状況になっても、それが起点になってネット上でバズる可能性があります。ネット上で注目されるためには、そういう視点も必要だと思います。

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