地図ソフトのイノベーション--データ可視化、リアルタイム、オープン活用 - (page 3)

Alex Howard (Special to TechRepublic) 翻訳校正: 石橋啓一郎2015年02月27日 07時50分

 CartoDBは同社のオンライン地図ソフトウェアの使った面白い事例のギャラリーを持っている。たとえば、国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)は、大規模な調査によってHSBCが管理していた秘密銀行口座に関する問題を暴いた「スイスリークス」の背後にあるデータの地図を、CartoDBを使って作成した。

 de la Torre氏の話では、CartoDBは近い将来、世界で何が起こっているかを扱う新たな機能を、同社のウェブサイトでリリースする予定だという。

 「地図をコピーしたり、変更したり、地図についての議論を行える機能が利用できるようになる」と同氏は述べている。「すでに、作成された地図ごとに公開ページが用意されている。かなり熱い議論が交わされる可能性がある。来月リリースされる機能の一部は、コミュニティをつなげるためのものだ」(同氏)

 これが提供されれば、CartoDBにとって、同社が世界中のユーザーが作成したコンテンツをホストするプラットフォームを持っているのと同様に、興味深いことが起こる可能性が高い。同氏は、CartoDBが地図を削除したことはなく、リクエストをユーザーに渡しているだけだと述べている。

 「地図は地政学的な観点から見ると、非常に扱いが難しいものだ」とde la Torre氏も認める。

 この問題に関して、同氏は興味深い話をしている。地図の国境は場所によって違っているというのだ。たとえば、ロシアからGoogleマップを使って見たものは、フランスからGoogleマップを使って見たものとは異なる。サービスで提供される地図の妥当性を、CartoDBがどのように保証するのか、あるいはしないのかは興味深い問題だ。

 「われわれがなりたいのは、人々が地図を作るためのプラットフォームだ」と同氏は言う。「結局のところ、地図は現実のモデルでしかないが、あまりにも強力であるために、人々はこれを現実を表したものだと捉えている。しかし、実際には違う」(de la Torre氏)

提供:Screenshot taken by Alex Howard
ICIJは、CartoDBを使って「スイスリークス」の背後にあるデータの地図を作成した。
提供:Screenshot taken by Alex Howard

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]