ビジネスに役立つものとして、「心理学」を意識したことのある人は、そう多くないだろうが、人や自分の心理を考えたことのない人は、いないだろう。意識せずに行っている行動が、心理学ですでに分析されている行動だったら、それを意識することで、行動を変えたり、コントロールしたりすることができるかもしれない。
本書は、数多くの心理学のフレームワークの中でも、特にビジネスに役立つフレームワークを集めて日々のビジネス生活に適用しやすくしている。ビジネスに心理学を生かすという視点自体は、これまでのビジネス書の中にも出てきているが、あくまでも、営業や人前で話す時の1つのテクニックとして出てくるようなものが多く、本書のように「心理学」を前面に押し出しているのは珍しい。
人の悩みや行動が、各フレームワークのタイトルになっており、目次から知りたい項目をピックアップして読むことも可能だ。たとえば、「極度の集中力を発揮するとき」には「フロー体験」ついての解説と、分かりやすい図があり、自分への応用の仕方が書かれている。少し行動を変えたり、見方を変えるだけで、結果が大きく変わることもある。本書はそのきっかけを作ってくれるだろう。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス